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2014年9月4日木曜日

水木しげるの妖怪全集 2

2回目の記事です。

足まがり



この妖怪もWikipedia に掲載済なので、知る人ぞ知る妖怪といえる。 が、有名妖怪とまでは言えぬ。鳥取県境港で、妖怪検定が行われており、中級クラスの受験生にとっては必ず知っておかねばならない妖怪である。

足まがり 出典: Wikipedia
四国地方の香川県高松市や大川郡石田村(現・さぬき市)などに伝承される妖怪で、狐狸のたぐいという説が強いが、その姿は決して見ることはできない

「まがり」とは方言で「まとわりつく」の意。足にまとわりつき、通行人を転ばせることから足まがりと呼ばれるようになった。
人が道を歩いていると、いきなり綿のようなものを絡み付けてきて歩く邪魔をするといわれる。

という訳です。 水木しげるの挿絵によると、こんな風です。


 
この足まがりについては、狸が正体だという説が有力のようだ。


こんな狸だが、これは足まがりではないそうだ。 水木しげるロードのブロンズ像だが、狸妖怪の用心棒先生と呼ばれるやつだと思える。 確認はしていない。

名前がネックになって、登場する1971年のアニメ版『ゲゲゲの鬼太郎』の第5話の再放送は、全国的に自粛扱いされてしまったそうである。 Handicapped Person に対するいらぬ配慮である。 


小豆洗い(あずきあらい)

こいつは、全国的に有名妖怪ですね。 Wikiによると、

小豆洗い 

小豆洗い(あずきあらい)または小豆とぎ(あずきとぎ)は、川で小豆を洗う音をたてるといわれる日本妖怪である。  
 
 
竹原春泉画『絵本百物語』より「小豆洗い
 
土地、土地により伝承が異なっている。
 
長野県松本市では、木を切り倒す音や赤ん坊の泣き声をたてたという。
群馬県邑楽郡邑楽町島根県では、人をさらうものといわれる。
茨城県佐渡島でいう小豆洗いは、法師姿で笑いながら小豆を洗っているという。
大分県では、川のほとりで「小豆洗おか、人取って喰おか」と歌いながら小豆を洗う。
 
という具合である。本来妖怪というのは、このような地方性をもつ。
 
小豆洗いの物語
 
江戸時代の奇談集『絵本百物語』にある「小豆あらい」によれば、越後国の高田の法華宗の寺にいた日顕(にちげん)という小僧は、体に障害を持っていたものの、物の数を数えるのが得意で、小豆の数を一合でも一升でも間違いなく言い当てた。
寺の和尚は小僧を可愛がり、いずれ住職を継がせようと考えていたが、それを妬んだ円海(えんかい)という悪僧がこの小僧を井戸に投げ込んで殺した。
以来、小僧の霊が夜な夜な雨戸に小豆を投げつけ、夕暮れ時には近くの川で小豆を洗って数を数えるようになった。
円海は後に死罪となり、その後は日顕の死んだ井戸で日顕と円海の霊が言い争う声が聞こえるようになったという。
 
水木しげるによる挿絵です。
 
 
 
水木しげるロードに設置されている「小豆洗い」のブロンズ像は、これです。
 
 
 
 
小豆洗計り(あずきはかり)
 
 
Wiki によると、
 
小豆はかり(あずきはかり)
江戸時代の怪談集『怪談老の杖』にある日本妖怪。姿は現さずに人家で小豆の音を立てる妖怪とされ、音のみの妖怪であることから、ポルターガイスト現象に類するものとの説もある
 

音のみの妖怪に姿があるのはおかしいが、これが水木画伯による小豆はかりです。



水木しげるロードに設置されている「小豆はかり」のブロンズ像は、これです。
   小豆はかりも現在はお金持ちである。


写真



 小豆はかりの物語

怪談老の杖』では、以下のように語られている。
その昔ある男が、麻布に住む友人の家に妖怪が出没するという話を聞いた。男は「ぜひ見たい」と言い、友人の家に泊まらせてもらった。
前述の特徴の通り部屋を静かにしていると、天井裏を踏み歩くような大きな音がし、続いてあの小豆をまくような音が聞こえてきた。
音は次第に大きくなり、挙句にはその音は、一斗(約18リットル)の小豆をまくかのような大きさになった。
やがて、天井裏ではなく家の外の庭から、下駄を鳴らす音や、水をまくような音がしてきた。
男はすかさず障子を開けたが、庭には誰の姿もなかったという。



小豆婆(あずきばばあ)


小豆婆(あずきばばあ)または小豆磨ぎ婆(あずきとぎばばあ)

宮城県から関東地方にかけて伝わる妖怪小豆洗いと同じように小豆をとぐ音をたてる老婆の妖怪で、地域によって伝承が異なる。小豆洗いの別種の妖怪ではなく、小豆洗いの正体を地域によっては婆として小豆婆と呼んだとする説もある


これが水木しげるよる小豆はかりです。

 

伝承は、小豆洗いとかぶるので略。 水木しげる筆ではありませんが、目ぼしい画像としては、こんなのがあります。

Kitaro083_08
小豆はかりと小豆ばばあ


  画像は、妖怪伝説の旅  より引用しました。



悪鬼


Wikipedia によると、

悪鬼

人間世界に悪をばらまくたちの総称。


    
節分の鬼、葛飾北斎『北斎漫画』
 
概略をのべると、
 
古来より日本では、さまざまな悪は悪鬼によって世にばらまかれるものとされていた。
中でも病気、特に流行病は悪鬼の仕業とされ、大規模な流行病が発生すると、人々は悪鬼の退散を祈った。
 
悪鬼を退散させる方法はさまざまである。
 
節分の日に豆をまいて悪鬼を払う。 (今でもやっている。)
 
地方独自の方法としては、つぎのようなものがある。
 
イワシの頭を豆殻に通し、唾をつけて焼き、裏戸に差す(栃木県芳賀郡逆川村
 
2月8日(旧暦で事始めの日)の夜に蕎麦を打ち、熊笹で作った八日塔(祭壇の一種)に乗せて家の裏に置く(同)
 
ネギと豆腐を熊笹に差して雨戸口に置き、籠を棒で屋根に上げる(同)
 
長い竹竿の先に籠を吊って立てる(静岡県磐田市

色んな風習があるものですね。 

これが水木しげるによる悪鬼の画像はなかなか見つからない。 仕方がないので手持ちの 
鬼太郎とゆく 妖怪道五十三次 やのまんブックス の十四番吉原 から引用する。
右隅の木の上にいる奴らです。



悪鬼の出現を許すまじと、見張っているのが水木ロードにある方相氏です。

金色の目が4つあり、頭に角が生えている鬼神だ。

イメージ 2

これで、5匹紹介したので今回はおしまい。 ごきげんよう。

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