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2014年12月20日土曜日

あさってくん新聞連載終了

 
 
毎日新聞連載のアサッテ君が本年度末の31日で終わる。長いもので、連載40年である。丁度私が
社会人として働いた期間になる。だからもうアサッテ君も定年なのである。

このことを知ったのは、昨日の毎日新聞朝刊を読んだからである。まだ当分つづくだろうと、何となく思っていたのである。


Wikipedia によるデータはこれである。ジャンル分けが、サラリーマン漫画になっている。連載開始当時は正しくその通りでした。現在は、ファミリー漫画とも時事漫画ともダジャレ漫画ともB級グルメ漫画とも、なんとも分類できない漫画になっている。

アサッテ君
ジャンルサラリーマン漫画
漫画
原作・原案など東海林さだお
作画同上
出版社毎日新聞社
掲載誌毎日新聞朝刊
発表号1974年6月16日 -
発表期間1974年 -
 
新聞の記事によると、

昭和49年6月から連載が始まり、一時、8コマ漫画の時代も経ながら、ことし8月には通算1万3616回を記録し、一般の全国紙の連載漫画としての最長記録を更新してきた。
毎日新聞によりますと、40年を節目に作者と協議して連載終了を決めたということです。


   
毎日新聞で40年を超えて描き続け、その回数、何と1万3749回というからすごいものです。
これは、賞賛に値します。

簡単に経緯を記す。

・ 1974年(昭和49年)6月16日    連載開始。
 
・1977年(昭和52年)から1985年(昭和60年)   
この間は8コマないし7コマ漫画で掲載されていた。

・2003年(平成15年)11月5日    連載10000回を迎える。

・2014年(平成26年)8月1日    
連載13,616回となり、一般の全国紙における連載漫画として最長作品となった。

・2014年(平成26年)12月31日    連載が終了する予定。

 毎日新聞の特別記事からその経緯を見る。10周年ごとの漫画が掲載されている。



年と共に、キャラの描き方が変わってきてますね。 私は、8コマ漫画の時代があったのをすっかり忘れていました。 起承転結の4コマが本道で、8コマはやっぱり邪道ですね。
家族の名前はあるが、それが作中明示されることは殆どない。実は、キャラの立たない漫画です。

私は、子供の頃からずっと毎日新聞を読んでおり、現在も購読している。 60年代の朝刊4コマ漫画は、横山隆一の『フクちゃん』であり、しばらく休載していた(調べてみると3年程である)。そのころ読んでいた新聞漫画は、夕刊に連載されていた加藤芳郎の『まっぴら君だけであった。 この漫画が当時の私には全く面白くなかったのである。 

そんな折に、当時人気のあったショージ君』の作家の 東海林さだおが新聞連載するというので、鳴り物入りだったのである。そして、期待に違わず面白かったのである。私の年代にもよく理解できるサラリーマンの悲喜こもごもが描かれていたのである。

しかし、この20年位は大して面白いとは思わなかった。何と言っても、作者の老齢化と共にその感性が時代の感性とずれてくるのである。オヤジギャグが、若い世代にはちっとも面白くないのと同じである。これは、長期連載されている漫画の宿命であり、『まっぴら君』と同じ宿命だと認識できた(大袈裟な言い方だね)ので、別に連載をやめよなどとは、全然思わなかったのである。それに、面白い回も偶々あったしね。まあ惰性で見ていたわけです。

夕刊で、森下裕美の『うちの場合は』が始まって、こちらの漫画の面白さとのギャップがひどすぎたので、ワイフなどはもうやめればいいのにと言っていたのは事実である。息子達も同意見であった。
 
 
 
(こちらは、現在もポテンシャルが落ちないで相変わらず面白いですね。)
 
 
調べるまで知らなかったのだが、2chではアサッテ君のつまらなさは異常 とかいうスレッドが延々50本近く立ち続けているそうである。10年くらい前から、ブーイングの嵐らしい。少し覗いてみると、例えば、こんな書き込みばっかり。
 
よく新聞で見かけてた面白くない4コマ漫画。
サザエさんとかコボちゃんみたいな雰囲気ですが、キャラクターの名前もよくわからないし、どんなネタであろうとそんなに面白くないのが特徴
オチらしいオチもなく、長年連載するような作品でもない気がする。
初期は面白かったとか、そんな理由で連載が長引き、時間が経つうちに引けなくなった…とかそんな感じでしょうか?
他の新聞には、もっと現代に馴染んだ面白い漫画が載ってるので、そっちを読むことが多いです。
 
 
これは、まだましな方です。引用しないが、もっと酷いやめろ批評がある。
 
長谷川町子サザエさんとかいじわるばあさん(これは週刊誌だが)とかは、マンネリはあったでしょうが、読者の支持が常にありました。アサッテ君について言えば 、40年の長期に渡って常に読者の支持があったかというと、どうもそうではないらしい。 消え去る時期に来ていたのかもしれぬ。 作者の東海林さだおも、その事を知り感じていたのかもしれぬ。
 
彼には、特筆すべき偉大な長所がある。漫画界の重鎮でありながら、大家ぶったり権威ぶったところが全くない所です。常に庶民の目線で漫画を描きつづけている。これは、素晴らしいことである。  一時購読していた朝日新聞のサトウンペイ作 フジ三太郎とは、えらい違いである。 

連載開始に当たっての作者の抱負。経済成長に入る時代です。

「今日よりは明日、
明日よりはアサッテの方がいいことがあるだろう」

長く続いたコツ。

「その日描いた漫画はすぐ忘れること

 
 
 最後に、新聞記事にある東海林さだおのコメントを載せておく。

「どんな職業の人にも潮時というものがあります。
ぼくも平均寿命まであと数年。まさに潮時。
アサッテ一家は毎日新聞の紙面からは消えますが、
日本のどこかで元気に暮らしているはずです。

長々とおつきあいいただき、本当にありがとうございました」

東海林さだおならではの、連載終了の言葉と思われる。



 

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