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2016年3月16日水曜日

バルセロナ旅行記 X

カサ・バトリョ編の2回目。久しぶりなので、どこまで書いたのか全く忘れていた。前回の記事を読み直して中庭のテラスまでであったのを思い出した。健忘症が更に進捗しているようである。

建物の中央吹き抜け部分が光庭と呼ばれており、螺旋階段により屋上へと昇っていく。壁一面に張られたタイルが見事ですね。ご覧のように光を反射するタイルが使われていて、採光を容易にする工夫がなされている。

意匠的には、壁面全体が海の底を表現している。


タイルの色合いは、下階の淡い水色から徐々にグラデーションをあげていく。


その変化の様子をご覧下さい。


青色に変化している。 光庭の窓のデザインにも変化が付けられている。


さらに階を昇ると、青の色が深まる。

 
最上階では、海の底を表す藍色になる。解説書によると五段階に渡って変化しているそうだ。
 

階段を昇りつくと屋根裏部屋にでる。屋根裏部屋は2つの階層からなっており、下層の屋根裏部屋は、上層と同じくカテナリーアーチの連なりで支えられている。解説書では、放物線アーチとも書いてあったが、それは間違いである。放物線は、カテナリーの近似曲線でしかない。例えば、Wikiの カテナリー曲線 を参照してほしい。つまらぬ薀蓄をすまぬ。


カタルーニャ産のレンガを積んで漆喰を塗ってアーチを作成したそうだ。

意外に思ったのは、壁面も天上も白一色で塗られていることだ。色鮮やかなモザイク模様の好きなガウディらしくないと 思った。採光を主体に考えると白がベストと判断したのやもしれぬ。

共同の洗濯場もある。


物干し場  このように採光が取れるようになっている。


 
この屋根裏階は、外界の暑さ寒さを遮り館内の温度を一定に保つ温度レギュラーターとしての機能を持っている。さらには、洗濯場、収納庫、貯水庫なども設置されていた。

そのホールでのディスプレイを用いてのアトラクション。カサ・バトリョ外壁の形をしたプレート上の映像が刻々と変化する。
 


カサ・バトリョの正面ファサードのイメージとは、天井から下界を見下ろすドラゴンである。


屋根裏階の下層からこの石段を昇ると屋上にでる。


そこに現れたのは、陶器の色タイルにより化粧された煙突群であった。双頭の兵士軍と言って良いのだろうか。ガウディらしいデザインだ。カサ・ミラの屋上でも同様の煙突群があったが、それらよりも色彩豊かである。


疲れたので今回はこれでおしまい。次回につづく。

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