対岸のエスナの町が見えてくる。甲板からはLEDで照らされたアミューズメントパークのような施設が見える。後で調べたところによると、バザールらしい。
6時10分ころにエスナのロックに到着したようである。低い堤防というか橋があり街灯が灯り車が行き来している。
岸壁から船に向かって物売りが掛け声をかけてくる。交渉がまとまると絨毯や民族衣装であるガラべーヤを岸から放り投げてくる。代金のお金も放り投げる。失敗すれば引き上げてまた乾かすそうである。
普段は1時間も待つことがあるそうだが、この時はあまり待つことなく、船プール=水位エレベーターに入ることが出来た。
暗くて見えにくいが、プールの入り口。
これがエスナのロック。右側は監視塔。
細長くて巨大なプールです。幅はクルーズ船がぎりぎり入る程度で、長さは2隻入る距離がある。 上流→下流 と 下流→上流 の2レーンがある。 我々は下流から上流のレーンに入った。
上流の水門は既にロックされた状態である。
ここで、エスナのロックの説明。
エスナは地名で、エジプトのルクソールから55キロメートルほど南のナイル川西岸に位置する町である。ロックは閘門(こうもん)を意味する。
河川には高低差がある。それを船で超すための施設が閘門である。ナイル川ではエスナにある。高低差は6mにのぼる。
つぎの行程を経て低い所から高い所(あるいはその逆)に移る。
下流から船がロックにはいる → ロックを閉鎖する → ロック内の水位を上昇させる
→ 船を持ち上げて上流と同じ高さにする → ロックを開ける → 上流に船を進める
暗くてよく見えないのでどのように運行するかを日中の写真(匿名の方の)を用いて説明する。
エスナの堤防(橋を兼ねる)
閘門(こうもん)の開閉扉はマイターゲート(mitre gate)式になっている。船が2隻はいると後方部の水門が閉じられる。
マイターゲート(mitre gate)の説明
イタリアのPhilippe Marie Viscontiによって1440年に発明された特殊な観音式の扉である。
ゲートの閉じ方に特徴があり閉じられたゲートは上流方向に角度が付いた状態で合わさって閉められ、大量の水でも水圧によって水門がきっちりと閉じられるような物理的に計算された構造になっている開閉扉である。
そして注水が行われる。
上流と同じ高さまで注水される。満水になった時点で注水が止められる。
満水になったので前方の水門が開けられる。
水門が開け切った時点で船は前方に進む。
前方のゲ―ト
この水路を通過して、船は上流へと向かう。
エスナの水門 の動画を見つけました。船上の物売りの様子なども撮影されていて面白い動画です。アザーンの声も聞き取れます。
解説はここまでにして、記録写真のほうに戻る。
向かい側のレーンのプールに浮かぶ2艘のクルーズ船。
ナイル川に堰を兼ねた橋が2つかかっている。そのうち1つは1906年にイギリスが建設したもので、"Electricity Bridge" と呼ばれる方は1990年代に建設された。ルクソールから155キロメートルほど上流のアスワンに向かう観光クルーザーは、この堰の閘門で数時間待たされることがある。
プールはすぐに満水になり、前方の水門が開く。
船は正にゲートを通過する。
ゲート前方のクレーン。
無事ゲートを通過。 背後に見る水門の夜景。
これでエスナのロック見物をおえる。その後1階バーでのカクテルパーティ―に参加する。無料でグァバ、レモン、ハイビスカス、マンゴカクテルから1種選べる。私はマンゴーを選んだ。追加はしない。
7時半になったので、お待ちかねの夕食である。
コース料理で、スープはコンソメとポタージュ、メインはチキン、子牛、ラビオリから好きなものを選べる。我々は4人組なので、間配って全種を選び料理写真を完成したのであった。
前菜
トマトとチーズを重ねたもの。オリーブのドレッシングがかかっている。それとゴマ付きの蛇みたいな乾パン。
もう1種。ガラスの器といい凝った前菜でしたが、これは何だっけ?。忘れてしまった。 確かトマトソースを固めたペーストの上にポテトサラダと白身魚のトルテだったと思う。トルテの内はトマトのペーストのはずだがアイマイ。
マシュルームのコンソメスープ。
モロヘイヤが入っていると思しきポタージュスープ。
メインディッシュ チキングリル
ラビオリ
子牛のグリル 私はこれを選んだ。
言うまでもなく、ステラビールつきである。
デザートは2種類。 チョコアイスクリームとムース
果物とオレンジアイス 私はこれを選んだ。残り3名はチョコアイスを選んだので、私もアイスとムースの味見はさせて貰った。
以上完食という事で、如何なく大食漢ぶりを発揮したのであった。
かくして満腹し、ほろ酔いで船室に帰りシャワーを浴びてぐっすりと寝たのであった。極楽の1日でした。今回はこれでおしまい。
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