ガイドブックにも書いてあって、ワニのミイラがこの博物館で見られるのである。是非写真に納めたいと思うのは変態でもないと思う。と、すぐに弁解めいたことを言うのは私の悪い癖である。
ワニの博物館の入り口。
館に入ってすぐの中央部分にありました。巨大な硝子箱の中にワニのミイラが10数体砂の上に並べられている。 一瞬ビックリした。ガイドブックの予備知識により、布にまかれている姿を想像していただけに、なまのワニの姿だとは思わなかった。それもこんなに沢山あるとはね。
後方からの写真
ワニの神であるソベク神の彫像
セベク神については、以前古代エジプトの神様でも説明したが、Wikipediaに準拠してもう少し詳しい説明を加える。
セベク神
セベクは、鰐(クロコダイル。以下「鰐」と表記)がナイル川に深く依存していた国民に非常に恐れられたことから、鰐が神格化された神である。
ナイル川で働いていたり、水面を移動したりしていたエジプト人は、鰐とナイル川の神であるセベクに祈るならばセベクが自分たちを川に住む鰐から攻撃されないよう保護するだろうと望んでいた。
神セベクは、鰐または鰐の首を持ちラーと同様の角・太陽円盤・2匹のウラエウスを組み合わせた頭飾りを付けた男の姿で表される、強大で怖がらせる神であった。セベクはまたミイラにされた鰐でも表された。
ワニの姿が描かれたレリーフ
ソベク神に捧げものをする様子を描いたレリーフ
ワニの卵のミイラ 卵の中の状態も展示されている。
ワニの赤ちゃんのミイラ
布に包まれたワニのミイラ。 この姿が一般的だと刷り込まされていた。恐らく他のミイラは、身ぐるみ剝がされて展示されているような裸のワニ姿になったのでしょう。 やはり中に高価な宝石とかの装飾品があったのかもしれない。
最近の研究により、ワニのミイラについては意外なことが分かっている。ミイラの中は一体とはかぎらない。一体である場合もその頭部や周辺に赤ちゃんワニのミイラがならんでいるという。
例えばこのワニのミイラをCTスキャンすると、
2体のワニが見つかる。
その周辺のモヤモヤを高感度CTスキャンするとそれらが赤ちゃんワニ(青い部分)であることが判明した。何と全部で50匹(正確には47匹)近いという。
またこちらのワニのミイラを見よう。これは布を剥がした状態である。ワニを模ったマスクが被されている。
このマスクを取るとなんとビックリ。 2m程のワニが現れ、背中には30体以上の赤ちゃんワニがいる。
ワニをCTスキャンした画像
このように人間のミイラと違い、ワニのミイラには複数のミイラが存在する場合がある。
赤ちゃんワニのミイラ47匹、意外な場所で発見 の記事より。
ワニ(ソベク神)の蓋をもつ石棺
その他にもこのホルス神を描いた石版が展示されていた。これが、セベク神とどんな関係があるのかは不明。
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