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2018年4月2日月曜日

応用数理C講義 I (講義開始注意含)

今年度限り(来年度が非常勤の定年)だが、阪大で新たに応用数理Cの講義をすることになった。担当教官に急遽欠員ができたのでそのピンチヒッターのようである。代打にせよご依頼を受けたので、私としてはまだ社会のお役に立てるのが嬉しく喜んで引き受けさせて頂いた。講義を通してとはいえ若い学生さんと話ができるのはやはり楽しいことである。別に給与が増えるので喜んだわけではない。(1回1万円位だし爺さんになって金銭欲は格段に衰えた。因みに名誉欲は元から無い。)講義の準備をするのは錆びついた頭を使うことになりボケ予防には最適である。それで引き受けたのである。

科目としては応用数理Cという講義名で偏微分方程式の基礎を3年生対象として教えることになった。水曜日の2限で対象は電子物理科学科物性物理科学コースの3年生である。

ひきつづき4限に数学C常微分方程式論を教えるので1日に2度の講義となりとてもハードになるが何とかやり遂げたいと思っている。



使用する教科書は、これである。

フーリエ解析と偏微分方程式入門

壁谷 喜継 著





ページ数
144ページ
発行年月
2010年12月
本体価格
1,900円

内容:

フーリエ級数,フーリエ変換の基本的な解説から始めて,それらがどのように偏微分方程式の解法に役立っているのか,また,偏微分方程式の解がフーリエ級数やフーリエ変換を用いて,どのように表示できるのかを解説したものである。無限和になっても解が具体的に書き下せる範囲で,フーリエ級数の応用として1次元での線形熱方程式と線形波動方程式,および円領域,球領域でのラプラス方程式の解法を具体的に解く手順の説明を丁寧にした。また,フーリエ変換の応用として,これらの全空間での問題も解説を加えた。この作業に必要なベッセル関数やルジャンドル関数の初歩的な解説もしている。ディラックのデルタ関数のフーリエ変換が必要になるため,超関数についても少し解説を加え,さらに,付随的に1階偏微分方程式とラプラス変換とその応用も解説した

章立てはこの様になっている。

第1章 フーリエ級数

第2章 フーリエ変換

第3章 熱方程式

第4章 波動方程式

第5章 ラプラス方程式

第6章 1階偏微分方程式

第7章 ラプラス変換

演習問題の解答

学部学生用としてはいささか高度な内容を持っている。一旦基礎を勉強したのち修士課程で再読すればさらに有益だろうと思われる。基礎の部分は丁寧に書かれているので、その部分は教科書に忠実に講義していきたい。理解困難と思われる高度な部分は省略し、教科書に書かれていないが基礎的と思われる事項を加える予定である。

大阪府大でも昨年度後期(秋冬学期)から偏微分方程式論の講義を行っている。その際に講義原稿を作り始めて、常微分方程式講義のようには行かないことに気づいた。何せ数式が格段に複雑になり、式の整形や入力がブログ形式では困難というより(私にとっては)殆ど不可能になってしまう。それで、Texを使うより仕方がないということになった。

講義スタイルだが、Texで作成した原稿をスキャンする方法でこの講義を始めたい。画像がクリアでないのは不満だが致し方ない。読みにくい場合は画像を拡大するかプリントアウトしてくださればと思っている。

講義の順序は教科書通りではなく

1章 序論 偏微分方程式とは

2章 1階偏微分方程式

3章 熱方程式

4章 波動方程式 (弦の振動)

5章 ラプラス方程式

6章 平面と空間における波動方程式

の順序で行う。3章から4章に重点をおいて講義する。6章は4章の続きにあたるが5章とからめて解説する。必要なフーリエ解析の知識は講義中に適宜説明を行う。


講義を始める前に評価基準とレポート提出の説明をする。




評価基準レポート提出 

・レポート 20点 (2回の予定 実際は0点以上という噂もある

・定期試験 80点 

という事で、定期試験重視ですが難しい問題は出しません。レポート問題は難しいですが必ず提出してください。1問1点です。

レポート提出の決まり  (これは厳守のこと!) 

1) A4 縦書きのレポート用紙を使用 (A4白紙も可)

2) にのみ解答を書くこと。 裏は白紙。

3) 学番、氏名、提出日 を記入する。 (表紙はつけてもつけなくともよい)

4) レポートの左上ホッチキスで止める。 (めくって見やすいように)

5) 手書き にかぎる

以上絶対に守ること。違反の場合は、減点する。




偏微分方程式論の講義については現役の時から

講義は難しいかもしれぬが試験は易しい

事を原則としてきた。今回の講義でもその原則を貫く積りです。不合格者を多く出したくありません。レポート問題は難しいので、時間をかけて解いて欲しいと思っています。

講義を始める前に講義の流れの説明と使用する記号等についての注意を与える。



それでは講義を始めよう。











1回目はこれでおしまい。

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