ブログを書くのが、日常の業務の1つになってしまった。
目の調子が悪くなるので、パソコンの前には3時間までしか座っておれない。
それで、感じたり思いついたこと(主に泣き言)をこの時間内で書いている。
前回 トーベ・ヤンソンの話がでたので、その話を書く。
ムーミンの原作者として、誰でも知っている偉大な女性作家だ。
1956年当時のトーベヤンソンだ。 まだ若々しい。
1991年の写真です。 35年後なので、やはり年取っています。
彼女は、 1914年8月9日 フィンランド大公国の ヘルシンキで生まれた。
2001年6月27日、 86歳でなくなる。
1966年に国際アンデルセン賞作家賞、
1984年にはフィンランド国民文学賞を受賞した大作家であり画家でもある。
これは以前何かで読んで知ったのだが、
彼女はニコチン中毒のアルコール依存症でありながら86歳まで長生きして、
幾多の作品を残している。 日本へも2回来ている。 日本嫌いでもある。
例によって、信頼性のおけるとは言えぬウィキペディアによると:
お酒とタバコが若い時から大好きで、日中から強いアルコール度数のお酒を飲みながら、
酔い潰れる事も全く無く、タバコもニコチンの濃い物を好み、それを吸いながら、
仕事に励んでいたそうである。
若い時の自画像
私がヤンソンの名前を知ったのは、TVアニメの 「ムーミン」 を見てからだ。
ムーミンは、最初 挿絵として登場した。
我々がよく知っているのは、TVアニメのムーミンの声役の 岸田今日子 のお蔭だ。
井上ひさし作詞のテーマソング
ねえ ムーミン こっち向いて 恥ずかしがらないで
という誰でも口ずさんだあの曲だ。
ムーミン アニメ (これは、残念だが初代のものでない)
ムーミンの歌
初代のTVアニメは、ヤンソンには原作と違うということでお気に入らなかったらしい。
しかし、私が感情移入できるのはこのシリーズで新シリーズではない。
ムーミンシリーズでの登場人物の中で、
私にとり最も魅力的な人物(動物というべきか?)は、スナフキンだ。
ムーミン谷に彼が現れるのは夏場に決まっており、
小さな橋のたもとにテントを張って気ままに暮らし、秋風が吹く頃また旅にでていく
吟遊詩人。 憧れの人だ。
堀江敏幸 によると、
スナフキンは、ひとりの自由人だった。 スノークのような虚栄心もなければ、
じゃこうねずみのような厭世観も持ち合わせていない開かれた精神の持ち主。
ムーミンとも、混じり気のない真率な友情で結ばれている。
彼の語る言葉が心に染み入る。
彼のように詩人の心を持ちたいものだ。
調べてみると、 スナフキンの名言を集めたサイトがある。
スナフキンの名言集
いくつが挙げると;
・ ムーミン「義務って何のこと?」
スナフキン「したくないことを、することさ」
・ 「この間も話したように、僕は孤独になるために旅をするんだ。
長い間の孤独の生活から、 春、このムーミン谷に帰って来た時の喜びは…
なにものにもかえがたいものだよ…
・ 大切なのは、自分のしたいことを自分で知ってるってことだよ。
・ いつもやさしく愛想よくなんてやってられないよ。
理由はかんたん。時間がないんだ。
・ 人の目なんか気にしないで、思うとおりに暮らしていればいいのさ。
・ だめだよ。僕は孤独になりたいんだ。来年の春、また会おう。
・ 人間もみんなにこわがられるようになると、あんなにひとりぼっちになってしまうのさ。
有名になるなんてつまらないことさ。はじめはきっとおもしろいだろう。
でもだんだんなれっこになって、しまいにはいやになるだけだろうね。
メリーゴーランドにのるようなものじゃないか…
「したくないこと」を失ってしまった老人にも身に染みる言葉ですな。
堀江敏幸 のスナフキンへの賛辞のことばは、
堀江敏幸 著 おぱらばん 青土社
から引き写した。 「おぱらばん」 とは、「以前に、かって」 という意味のフランス語。
こんな古い記事の切り抜きがあります。
今では、若手(といっても50歳)きっての、小説家、フランス文学者ですものね。
芥川賞はじめ、谷崎潤一郎章、伊藤整文学賞等 多数の賞を取っています。
早稲田大の教授でもあります。
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