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2015年1月22日木曜日

画家 アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス


今回は、おばあちゃん画家のアンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼスの紹介をしたい。皆さんご存知のグランマ・モーゼス(モーゼスおばあちゃん)です。
 
Wikipedia からの記事。 英文記事 Grandma moses は、充実している。





グランマ・モーゼス、1953年


アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス
(英語: Anna Mary Robertson Moses、1860年9月7日 - 1961年12月13日)
 
アメリカ人なら誰もが知る国民的画家。通称グランマ・モーゼス(モーゼスおばあちゃん)。
本格的に筆を握ったのは実に75歳の頃であった。緑の畑や牧場で楽しそうに働く農民や田園生活風景などのフォークアートを描いた。

 
経歴:

ニューヨーク州グリニッジの貧しい農家に生まれる。 
 
1860年代の彼女
 

貧しい環境に育ち12歳頃から働き27歳で農場に嫁ぎ10人の子供を生んだが、そのうち5人は幼児期に夭逝。70歳で夫を亡くす。
息子夫婦が農場を経営するバーモント州ベニントンへ移り住み、リュウマチで手が動かなくなってからリハビリをかねて油絵を描き始めた。毛糸の刺繍をやったことがきっかけである。
 
絵を描き始めて3年後、ひとりのコレクターが彼女の絵に目をつけ、1940年に80歳にて個展を開く。この個展に大手のデパートが注目して一躍名画家となる。
 
 
89歳の時には当時の大統領ハリー・S・トルーマンによってホワイトハウスに招待される。
101歳で死去するまで約1600点の作品を残した。
 
故ケネディ大統領も彼女の死を悼んで、
 
 "The death of Grandma Moses removed a beloved figure from American life. The directness and vividness of her paintings restored a primitive freshness to our perception of the American scene. Both her work and her life helped our nation renew its pioneer heritage and recall its roots in the countryside and on the frontier. All Americans mourn her loss."
 
という弔辞を読んだそうです。(翻訳はしない。)
 
作品はすべて暮していた農場がテーマで草木、鳥、けもの、労働者、農場、雪景色等々を描いています。

モーゼスノは幼い頃父から
 
「絵というものは楽しければたのしいほどいい」

と教わったそうです。 その様子が写真からも伺われます。



アメリカの切手にも彼女の絵が描かれている。



1969年のアメリカ
郵便切手

 
グランンマ・モーゼス展の記事より。 良い紹介文なので、そのまま引用する。2015年~16年に  Art Impression で開催を予定しているそうだ。 関西でも開かれて欲しいものだ。 

また、 2005年に Bunkamura ザ・ミュージアムでもグランンマ・モーゼス展が開催されたそうである。 その折のポスター。



1860年生まれの彼女が描き続けたのは、自らが生きたニューイングランドの豊かな田舎の情景。
美術教育は受けていませんが、その素朴な画風は観る人を引き付け、作品としての完成度も高いものとなっています。

 

初めての個展は80歳の時。それをきっかけに彼女の作品は「タイム」「ライフ」誌をはじめ、新聞、テレビなどでも数多く取り上げられ、歴代の大統領からも祝福を受けてきました。
しかし、彼女はその画家としての名声にも関わらず、あくまでも農村の素朴画家としてのライフスタイルを変えることなく、その生涯を終えています。


TIMEの表紙


公立美術館としては最大のグランマ・モーゼス・コレクションを誇る、アメリカのベニントン美術館をメインに絵画、刺繍作品、写真、身の回りの品々、彼女の生活をとらえた映像を展示します。





            古き良きアメリカを感じていただくとともに、グランマ・モーゼスの自然や季節への細やかな感情、農村で働く人々、家族、生活への溢れる愛情は普遍的なものであり、観る者の心をきっと捉える事でしょう。


美術記事によると、

モーゼスおばあちゃんは、絵の細部を写生だけで描いたのではなく、集めた新聞・雑誌から切り抜いた写真や挿絵、絵葉書などを参考にしている。その数は1000枚にもおよぶ。それらがおばあさんの絵のなかにそっくり描き込まれているだけでなく、その絵の主題ともなっている場合も多い。おばあさんの絵は、「素朴」な外見にもかかわらず、特定の時代の特定の場所を再現したのではなくて、現実にはどこにも存在しない風景、言い方をかえれば世界中のどこにでもありそうな普遍的風景を、新しく再構成して描いたものだったのだ。

ということです。 絵を見ていると、その事が解るような気がします。


それでは、モーゼスおばあさんが101歳で亡くなるまでに遺した素朴で美しい絵の数々を見ていきましょう。

 







 

 


 
 
アンリ・ルソー風の素朴画です。 少し楽しくなりますね。 今回は、これでおしまい。
 

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