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2016年2月24日水曜日

バルセロナ旅行記 VII

ひきつづき、カサ・ミラの見学記である。屋上テラスから、階下に降りると屋根裏部分になる。そこがまた放物線アーチ型の天井がうねるように続いている。

天井は、レンガの組み合わせによりアーチを形作っている。全部で270本の放物線アーチがある。



この屋根裏部分は、ガウディ関連資料の展示室になっている。

 
 
 
展示されているカサ・ミラの模型   

正面のファサード
 
屋上部分
 
 住居部分
 
うねるように屋根裏部屋はつづく。天井までの高さもまた進むにつれ変化する。
 

巨大な柱のある部分では、アーチが半分に切られ、その部分を柱自体が支える。

 
天井部分の様子   動物の骨格のような仕切り。
 

このような形で展示物が配置されている。 天井までの高さは低くなり、のたうつ巨大な蛇の体内にいるような雰囲気となる。 



展示品の一部を見ていこう。

ガウディが邸宅を設計するに際して参考にした、自然界に現れる様々な曲線をもつ動物の骨や化石などが展示されている。

動物の頭蓋骨や腰骨、瓢箪や木に巻き付く蔓などの作り出す曲線。


分銅エンドウ、繻子、化石の生み出す特異な紋様。


はちの巣やカメの甲羅が描き出す規則的な、あるいは変化しつつ規則に則った形状。


そして、この屋根裏部屋の構造を思わせるような蛇(でないかもしれぬ)の骨格。


 
 螺旋階段を思わせるアンモナイトの化石。


これらは全てガウディがその独特の建築設計のアイデアを生み出す基になったものである。

ガウディは、室内調度品の椅子などもデザインしている。それらも展示されている。



ガウディのデザインした長椅子  独特の曲線により形作られている。芸術作品で見事ですが、鑑賞用みたいだ。体重のある人が3人腰かければ脚が折れちゃいそうではある。


屋根裏部屋の最終部分  屋上部分にある煙突模型が置かれている。


Espai Gaudi  ガウディ展示館。


ここから下に階段で降りて、居住部分の一部を見学することができる。

子供部屋  施主のペレ・ミラの子供達用の部屋だったと思える。


人形や木馬、三輪車などが展示されている。


子供用ベッド

玩具類の飾り棚

使用人の仕事場 ミシンやアイロン台などが展示されている。


使用人用のベッド

洗面所

台所

物置場かな? ハンガーや三輪車などもある。


施工主のペレ・ミラの書斎と思われる。肖像画は、彼ではない。


調べてみると、ペレ・ミラの肖像画が見つかった。彼は実業家で、新聞の発行主であると同時に闘牛場の興行主でもあった。




本棚

食卓

ペレ・ミラの妻は、ロゼ・セジモンと言い中南米の大富豪の若い未亡人であった。彼女は膨大な財産を相続していた。彼らは1905年に結婚して、ブルジョワのシンボルたる邸宅の設計をガウディに依頼した。その邸宅(借家も含む)が、このカサ・ミラである。施主の二人は建築予算の超過やガウディの大胆な設計や装飾の数々に不満であり、両者の間には深い亀裂が生じた。結局ガウディは仕事の途中で現場から手を引いてしまい、最終的には助手達により完成されている。

特に婦人はその部屋の構造や設計に不満たらたらであったそうだ。

その婦人用の居間。


婦人の寝室。 立派なベッド。 赤ん坊用のベッドもある。



その隣部屋には、化粧台、風呂、便器などが置かれている。


確かに見た限りでは使い勝手が悪そうだね。

居住区の見学のおわったところに、例のごとく売店がある。ここでは何も買わず。

 
 
 壁に掛かっていたモデル二スモのポスター。ミューシャ風ですね。


このような階段を降りていって、


エントランスホールにでる。

その中庭から、再び吹き抜けを天上に眺めた写真。


ホールにあるガウディのブロンズ像。

 
エントランスホールの天井部分。 表面は漆喰で被覆され、パステルカラーの塗料が塗り加えられている。これもまたガウディらしいモザイク風の装飾がなされている。古代ローマのタピストリーから取られたモチーフという。




これで見学をおえ、邸外にでる。

カサ・ミラのサイド外壁を下から撮った写真。


 
最後にカサ・ミラの観光動画をどうぞ。
 
スペイン旅行 バルセロナ ~カサ・ミラ~ 
 
 
カサ・ミラ見学記はこれでおしまい。VIII につづく。

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