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2016年12月1日木曜日

加西 後藤又兵衛の菩提寺を巡る散策

北条鉄道を取材した折、ハイキングも兼ねて後藤又兵衛の菩提寺多聞寺を訪問した。今回は、その散策日誌。付近の神社紹介も兼ねています。

コースの説明をする。 播磨下里駅を出発して、周辺の王子神社大歳神社をお詣りし、下里川の川べりを歩き、坂を登って途中名稱寺を覗いてから多聞寺に至る。多聞寺で参拝をすませてのち、下里川沿いの道路(県道)を下る。途中脇道に入り若一王子神社を参拝、そこで昼食をとってから、再び道路に戻り下里川をわたり、線路沿いの道を伝い隣の長駅に至るというコースである。

下の地図では、赤線がその行程である。片道徒歩16分と書いてあるが、私の場合は、神社やお寺を参拝し昼食もとったのでたっぷり2時間かかった。人気のない田園の道を歩く、誠に気持ちの良いハイキングであった。


播磨下里の駅を出たのは12時25分であった。


上の地図を見ながら脇道にそれて王子神社に向かう。

その途中の田園風景  稲の刈り取りも終わり、わらの鋤きいれられた田畑が広がっている。


農家の庭に咲いていた大輪の皇帝ダリア。


10分ほど歩くと2連の鳥居が見えた。これが王子神社の鳥居だと思って近づいた。



なんと、鳥居の額には大歳神社と書かれている。大歳神社は下里川の向かいに記載されているのにおかしいと思った。地図を見ると大歳神社は他にもある。地図に記載されほどの小さな大歳神社であった。帰宅してから気になってgoogleマップで調べてみると、確かに王子神社の近くにある。その調査報告は後述する。

神社は小さな鎮守の森の中にある。

真新しい鳥居


いつもの形式に則って、この神社案内を始める。

もう一つの古い方の鳥居


この神社についての情報を得ようとしたが、容易ではない。加西市には数えたところ40社以上の大歳神社がある。同名の神社がこんなに多いとは、ほんとうにビックリである。兵庫神社の検索サイトで探したがこの神社は見あたらない。1件見つかったのが、この写真だけのサイト。大歳神社 必要なデータは何もない。

手元に文献はないので、ネットでまめに調べるしかない。見つからないものです。神社仏閣ネットで調べてようやく出てきた。大歳神社  おおとしじんじゃ 
これにも大した記載はない。創建も社格の情報も何もない。解ったのはご祭神のみである。

御祭神


和久産靈命 (ワクムスビノミコト)

Wikiの解説:

ワクムスビ(ワクムスヒ)は、日本神話の神である。『古事記』では和久産巣日神、『日本書紀』では稚産霊と表記される。神名の「ワク」は若々しい、「ムスビ」は生成の意味であり、穀物の生育を司る神である。

昔からの穀倉地帯に相応しい神さまです。画像は当然だが見当たらず。

拝殿


比較的新しい石灯籠

古い石灯篭もありました。

狛犬二基 



拝殿の中  煤けてしまっているが、屋根に絵額や羽子板が掛っている。かって村人が会合をするためなのか、集会場のようになっている。


奥の小さな部分が本殿になるのだろう。 お賽銭箱もなしで、寂れた感じの社屋でした。


末社と思われる稲荷神社   鈴ヶ森大神を祀っている。 稲荷鳥居と祠が2つあるのみ。


この神社の向かい側に比較的立派な神社らしき門構えが見える。

王子神社である。

山門


社碑  郷社 王子神社 とある。


ここで神社データ。

主祭神  天照大神 (アマテラスオオカミ)

配祀神  大名持大神 (オオナムチノオオカミ)
      少彦名大神 (スクナヒコナノオオカミ)

画像は なんどもアップしているので省略する。

王子獅子舞の石碑


江戸時代中期中国地方より「家内安全」「五穀豊穣」を祈願して王子神社神事として行われている。

  舞の種類
   荒神払い 歌舞 剣の舞 四方舞 吉野の舞
   えいらいの舞 扇の舞 谷がかりの舞 早替わりの舞
   逆替えりの舞 花がかりの舞 だるまの舞 以上十二種


YouTube で検索してみるとつぎのような動画が見つかった。


王子神社獅子舞の動画

拝殿


手水舎

石灯篭 鹿の絵柄のレリーフをもつ。

 狛犬二基



拝殿  何と周囲の壁がガラス張りになっている。 中からの見晴らしも良い。このような和洋折衷式の拝殿は初めてである。



拝殿の中  集会場のようになっている。実際にそのように使われている節がある。


王子神社の社額

本殿



境内の末社 二社あるが名前は不詳。コンクリ製の祠である。


石碑と鐘が並んで置かれている。変な取り合わせである。過っての寺院の鐘なのか?


 拝殿本殿  拝殿の硝子壁の部分だけが違和感を醸し出している。

王子神社の参拝をおえて、田圃の小道を歩いて下里川の川べりにつく。



橋を渡ったところにあったコスモス畑。寒い時期なのに可憐な花を咲かせている。


そこから地図のコースに戻り、道路に沿って多聞寺に向かう。その途中にある名稱寺を覗いてみた。お参りする積りはなかったが、本堂の写真を撮りたかったのである。

浄土真宗本願寺派のお寺である。

山門  閉じられているが、脇の非常口から入れるようになっている。



本堂

親鸞聖人の像

そこから緩やかな坂をのぼる事5,6分で多聞寺につく。

手前にみえるのがそのお堂


山門  幟が沢山立てられている。


播磨下里駅で見かけたこのまたべえくんの幟につられてやってきたようなもんである。



後藤又兵衛菩提所の幟も門前に架けられている。信楽たぬきが酒飲んで寺に入ったらあかんと言うている。 信楽たぬきの日


本堂


見どころの多いお寺でした。その取材記事はあらためて書くことにする。

多聞寺を時間をかけて参拝させて頂いたのち、お寺の経営する多聞保育園を過ぎて下里川ぞいの道路にでる。

加西アルプスの山並みが望める。


途中脇道に入り若一王子神社に立ち寄る。こじんまりとした感じの良い、思いのほか手入れの行き届いている神社である。この神社のデータもネット上には殆どない。

ご祭神:   天照大神 (アマテラスオオカミ)


鳥居



拝殿

石灯籠

同じく鹿の絵柄の彫られた石灯篭


狛犬二基


拝殿中の屋根部分  相撲の番付表の額が飾られている。横綱柏戸の活躍している時代のものである。


拝殿本殿


名の知れぬ末社の祠




この神社も拝殿内は集会場のようになっている。 ここに座って遅い昼食をとる。お隣は公民館になっているが、周囲には誰もいない。のどかで心やすらぐ昼飯であった。

新開地駅で買ってきたおにぎり弁当と缶ビールを飲んだ。おいしい。


拝殿からの見晴らし


わき道から元の道路に戻る。大きな農家の家が立ち並んでいる。


昔でいえば庄屋さんの家  


このような両側に田圃のつづく道路を歩いてゆく。 車は走っていない。見たのは郵便配達のバイクのみであった。


再び下里川を渡る。 右側に見えるのはカサイコンクリートの建物。


 北条鉄道線路

線路沿いの道を長駅に向かって進む。途中に見つけた石碑。周りに野菜や花が植えられていて、背後の山とのコントラストが良いと思ったので写しました。


そして長駅に到着。


到着時刻は2時35分。2時間と少しのハイキングでした。 今回はこれでおしまい。


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