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2017年5月3日水曜日

HANDAI ロボットの世界

先週水曜日の講義日は雨であった。雨の日の講義は憂鬱だが、この日は楽しみがあった。4月26日から8月5日まで HANDAIロボットの世界 企画展 が総合学術博物館で開催される。 私も理系人間で勿論ロボットは大好きで、この企画展を見逃してはならない。それで1時間以上の余裕を取って阪大の豊中キャンパスに向かった。 大阪大学総合学術博物館

まづは、写してきた写真による豊中キャンパスの雨中風物の紹介。

中山池


土手の八重桜

待兼山庭園



庭園の雨に煙るツツジの花  今が満開の時期ですね。


登録有形文化財の共通教育本館 「イ号館」  L字型の建物で鉄筋コンクリート製で4階建て。

もともとは、旧制の府立浪速高等学校の本館として、1928(昭和3)年に建てられた。


坂下からの眺め


中山池に面して学生交流棟が建てられている。その1階レストランからの風景。


浪高庭園

浪高創立50周年を記念して同窓会が作った庭園である。旧制府立浪速高等学校は 大正15年(1925年)創立し、戦後阪大に統合され教養課程の前身になった。

乳母谷池  魚やカメが生息している。 向かい側に見えるのが留学生用の住居ビルだったと記憶している。


さてお持ちかねの HANDAI ロボットの世界 企画展の紹介である。

主催要項

HANDAIロボットの世界
-形・動きからコミュニケーション  そしてココロの創生へ-



会場:大阪大学総合学術博物館 待兼山修学館 入場無料
会期:2017年4月26日(水)〜2017年8月5日(土)
開館時間:午前10時30分〜午後5時(入館は午後4時30分まで)
休館日:日曜・祝日(4月30日(日)は開館)
主催:大阪大学総合学術博物館
共催:大阪大学大学院工学研究科、大阪大学大学院基礎工学研究科、豊中市、豊中市教育委員会
協力:NPO法人ダ・ヴィンチ ミュージアム ネットワーク、女子中高生のための関西科学塾、大阪大学21世紀懐徳堂

博物館に入ると早速お出迎えをしてくれたのは、WAKAMARU君であった。彼は三菱重工業が開発したコミュニケーションロボットである。また俳優でもあり、劇作家の平田オリザ氏の舞台にも出演している。


平田オリザ

階段を昇って3階の会場前にでる。 


ダ・ヴィンチアンドロイドが企画展入り口にいる。 本物そっくりの彼がロボットの世界への勧誘を行う。贅沢な配役である。



早速興味深々で中に入る。 

Repliee R1 2004年に作成。 ロボット工学者の石黒浩教授が娘さんをモデルとしてリアルに作られた。



CB2 (シービースクエア)  金属による骨格の見えるサイボーグの身体。



CB2の頭部と下半身の模型  および  機械の腕  


PneuHound    犬型の移動ロボット  2013年 作成。


Pneu-Pard    犬型の4足ロボット 流れるような骨格構造を持つ。  実物の犬そっくりです。


M3ネオニー  2010年作成。 人型ロボットで、目にはカメラ、マイクも内臓され話もできる。さらには触覚センサーも持つ優れモノ。


Tichno-RN (ティクノアールエヌ) 2010年作成。 人型ロボット  サッカーができる!


M3-Kindy (キンディ―) 2010年作成。  人型ロボット 愛嬌のある表情をしている。 


M3-Synchy (シンキ―) 2010年作成。 三つ目がとおるの写楽君みたいだね。



HOAP 2001年作成。 人型ロボット 歩行するので精一杯でお話何かはできない。


AIBO ソニーのアイボです。 懐かしいですね。 既に三世代が存在している。ロボットのサッカーリーグ RoboCup に参加している。ボール蹴りは得意であるらしい。


犬の戦闘ロボ


このデザインが忘れられない。デザインを担当したのは画家の空山基氏である。イラストレーター 空山基



VisiON  (ビジョン) 2006年作成。 この人型ロボットは、見る能力に特化している。



VisiON 4G (ビジョンフォージー) VisiONの進化形でこの人型ロボットもRoboCup に参加している。




VisiONの理想は眼球で見る事!



何となく VisiON 4G は、No More 映画泥棒に似ている気がする。


RoboCup 会場の映像ビデオが流されていた。  日本チームが台湾チームを1点リードしている。


RoboCup のポスター

2002 福岡 釜山



2005 大阪

2010 シンガポール


石黒教授の研究室からの展示品が多くを占めているようである。

彼そっくりに作られたイシグロイド。 う~ん、どちらが実物かわからないではないか。


彼の研究室で、美人のアンドロイド(ヒューマノイド)も2014年に作成された。

女性型遠隔操作型アンドロイド「ジェミノイド-F」ちゃんの動画をアップする。是非ご覧ください。眼の動きとか顔の表情などは人間と殆ど変らない滑らかさである。正しく驚きのアンドロイドである。

石黒浩教授は「天才石黒」とも呼ばれ、世界的にその研究が注目されている。


「大阪大学・石黒研究室」美人過ぎる女性ロボット「ジェミノイド-F」
HANBAIロボット見学に堪能して博物館を後にしたのであった。実に面白かった。満足して、その後講義のため非常勤講師室へと向かったのであった。 

これでおしまい。

2015年11月30日月曜日

福良港 うずまる

淡路福良訪問記の2回目。表題のうずまるとは、津波防災ステーションのことである。福良港のうずしおドームの真横に建設されている。

うずしおドームなないろ館  港のターミナルになっていて、うず潮観潮船がここから出港する。


福良港津波津波防災ステーション

渦潮をイメージした、一風変わった形の建築物である。館の表面は、鉄の合金による錆びで覆われており、現在は濃い小豆色になっている。錆びにより、むしろ内部の腐食は妨げられる構造になっている。そこで、ふと思い出したのが、奈良桜井の大神神社の鉄製の大鳥居である。
桜井 大神神社



 
素材は耐候性鋼板と呼ばれる厚さ12mmの特殊鋼で、10年以上経過すると鋼板の表面に硬い酸化皮膜が形成されて、錆による侵蝕を抑えることが出来る。




おそらく、同種の鋼板で表面が覆われているのだと思うが、色が黒色でなく鉄錆びを思わせるこげ茶色になっている。色は時と共に濃くなっていくようである。

この様な意匠が採用されたのは、本当に津波が来たとき、塩水を浴びて錆びてしまった建物を目にみえる形で示すことにより、波の被害を日常的に意識させるためだという。

建設当時(2010年)のセンターの写真  茶色が薄いですね。



福良港津波津波防災ステーションのホームページより、設立の目的を引用する。


1.津波に備える知識を広く皆様に知っていただく施設です。

福良港は東南海・南海地震津波により、甚大な被害が発生すると予測されています。当該津波の第1波は地震発生から約50分で来襲し、最高津波高は8.1mと予測されていますが、津波に備えることは、福良港の周辺地域の住民の方々だけに限った事ではありません。そのため、この施設は、「津波の力を知る」「日頃から津波に備える」というテーマで、ご来館いただく皆様に津波に対する防災意識を持っていただく学習室を設置しております。
 
2. 地域の皆様が、交流活動を通して、広く防災ネットワークを作っていただく拠点です。
 
津波に対する防災意識を高めるためには、日頃の地域ネットワークを作り上げることも大きな防災活動と言えます。そのため、福良地区の皆様が自主的に地域住民の安全を守るための地域ネットワークを構築する、地域防災拠点として利用していただくための拠点と考えております。

入館は無料である。


詳しい情報をゲットした。外壁は厚さ9mmのコルテン鋼でできているそうだ。2階建て約370㎡の建物で、設計・工事監理は遠藤秀平建築研究所。建物の工事費は約2億6千万円である。結構な建設費がかかっている。

施設の概要であるが、2階建てプラス屋上になっている。



螺旋階段がついており、2階に上るとプロローグシアター(Bの部分)にでる。

館の平面図

 
この部屋では、津波の状況を可視化できるようなビデオが設置されている。
 

学習展示オリエンテーションルーム(Cの部分)
福良港での津波シミュ―レーション等の動画がタッチパネル式(手前のモニター)で見れるようになっている。大画面にタッチして、画面が変わらんと思い何度もやり直していた馬鹿な爺さんが私であった。床には、福良港の航空写真が貼り付けられている。

 
津波の押し寄せる場面
 
 
 
 
 
見学客が私一人であったのを見かねてであろう、お仕事中の谷口金司学習リーダーが、センターの説明を親切に実に詳しくお話してくださった。有難いことであった。

パンフを頂いたのだが、写真右下の方です。


私は、記憶力がないと言ってよい程の忘れん坊なので、お話をはっきり記憶している訳ではないが、関連資料やホームページの内容を元にして、その説明をしたい。私は、物憶えは悪いが理解力は結構あるのである。

福良の海岸は特殊な形をしており、山を削るような格好で海が入りこんでいる。港からの海の眺めは素晴らしいものの、昔から津波の被害を何度も受けてきている。大阪湾から海水が流れ込んできたとき、多くの海水は瀬戸内海に抜けてしまうが、鳴門海峡が極めて狭いため、海水が福良に流れ込んで溜ってしまう。さらに福良港の入り口は狭く、すぐ傍に山があるため、水深が急に浅くなり、入りこんだ海水がすぐに陸へ溢れだしてしまう。その結果、津波の被害が拡大しやすい。

そんな訳で、津波がきたときに海水をせき止める水門等が必要とされる。その開閉の管理や、津波の際に住民を高台に移動させるよう通知する必要もある。

即ち、津波防災のため、つぎのプロセスを必要とする。

(1)備える
  1. ①水門、陸閘等の自動閉鎖システム
  2. a.自動開閉を行う施設:37基(全体計画 水門2基、樋門7基、陸閘28基)
  3. b.自動開閉遠隔操作制御システム:防災ステーション2F、南あわじ市中央庁舎
  4. ・大津波警報・津波警報により自動閉鎖J-ALERT(総務省の全国瞬時警報システム)の衛星情報受信
(2)伝える
  1. ①津波情報の屋外緊急放送
    ステーションの屋外放送スピーカーにより、観光客等海岸利用者に津波情報を提供
  2. ②監視映像の配信津波発生時に、広域監視カメラによる福良港の津波等の情報を南あわじ市、県に配信することにより、効率的な防災活動を支援
    設置場所:津波防災ステーション、国民休暇村南淡路
(3)逃げる
  1. 大きな地震を感じたら、まず高台へ避難することが大切です。高台へ避難する時間がない場合には、防災ステーションへ緊急的に避難することもできます。
    ◇夜間は、緊急情報受信時に施錠解除◇収容人数分の水等を備蓄

(1)の水門、陸閘等の自動閉鎖システムが、このセンターに設置されている。この日は無人であったが、南あわじ市中央庁舎から遠隔操作できるようになっている。システム設置費用は、約3億円。建物本体よりも高値。



これが水門の1つ。かなり分厚いコンクリの壁である。

 
水門と入り江の様子。
 
 
陸閘の一つ


BとCの部分は、津波を『感じる』『知る』『逃げる』『備える』の4つゾーン構成になっている。



さて、『逃げる』だが、どこへ逃げるか? 勿論高台へだが、そこへ避難する時間がない場合には、防災ステーションへ緊急的に避難することができる。三百人と聞いたが、そんなに多くは避難できないように思える。淡路人形館の屋上へも1000人が避難できると伺った。

広くはないのだが、屋上は避難スペースになっている。


壁には穴が開いているが、穴がなくとも見晴らしは充分に良い。芝生が植られている。土足用だね。

屋上の床には、瓦でできたチップが敷き詰められている。津井のいぶし瓦の破片であろう。流石に地元の特産品利用ですね。その用途は聞きそびれた。軽量化と水はけが良いためと思われる。 いぶし瓦の町 津井

写真手前の白いドームは、照明でなく採光のために取り付けられている。




屋上には、津波の監視カメラ、拡声器も設置されている。




ということで、うずまるの見学は大変面白かったのである。また、2階と屋上から、福良港の景色を撮ったのだが、その写真は次回に紹介する。

これで福良訪問の2回目はおしまい。