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2016年1月31日日曜日

母の創作 IV

母の創作として最後に紹介したいのは、小人形群である。大きく分けると、踊りの衣裳をメインにして作ったものと、女性の顔の造作を連続して形どったものの2種類がある。踊り人形の顔部は、粘土で、竹ひごを用いて骨組みにしている。着物には、実際の着物生地を使用している。女性の肖像人形の方は、押絵風で素材は粘土で紙粘土かプラ粘土のようである。こちらは、毛糸とレース地を使っている。

まづ組踊り人形である。母の仕事部屋に置かれている人形棚に入っていた、踊り人形軍団はこのように並べられている。精々10㎝程度の高さの人形だが、一体づつの表情とか動作が異なっていて全体で組踊りを演じている。

 
 
101匹わんちゃん大行進みたいなのもある。

着物の色彩が豊かな子供達の振袖人形がある。西洋風の振袖人形も混じっているのはご愛嬌である。


 
人形の全部をお見せする事はできぬので、主だった作品を紹介する。
 

着物の色に合わせて髪の色も変えてある。


こちらはスモールサイズの着物踊り人形だが、顔の表情が西洋風である。

 
裏側を見て頂ければ分かるように、帯の御太鼓もしっかり作り込んである。
 

これらの踊り人形は、後向きに並べられてあった。帯を見せるためだったんだね。帯の巻き方にも変化がある。

 

また着物の袖まで、丁寧に縫い込んである。


現代風の踊り娘人形   こちらの表情はあんまり可愛くないね。




女の子の振袖人形  日本人バージョン。  


西洋人バージョン



棚の中で、組踊りを演じている人形の実況中継写真。着物の色で統一感を出している。





 
別の棚での組踊りの様子。 こちらは年配の方々と若い方々との2グループに分かれている。

年配の人形は、帯を見せるため後ろ姿で踊っている。着物の柄はバラバラである。



それに対して若い人形達は、はつらつと顔を正面に向けて明るい柄の着物で踊っているのである。


 
一番下の棚では、ワンちゃん軍団が整列している。
 

 

 

 
やはり人形棚にひっそりと飾られていた粘土人形。



 

 
つぎに、女性の顔をテーマにした壁掛け人形群を紹介する。サンプルはこれである。
 
 

全て小さい物で、6~8㎝四方の大きさである。部屋中のあちこちの壁に掛かっている。

母の寝室にあったもの。





 



こんな風に縦に5つが並んでいる。

 
 
箪笥の開に掛けられていたもの。
 
 
 台所に掛かっていたもの。

 
沢山あったのだが、止めピンが外れてしまい大部分がどっかに行ってしまった。
母が棄ててしまったのかもしれぬ。
 

寝室の壁に飾ってあったもの。





トイレに飾ってあったもの。


トイレには、こんな押絵もあった。


箪笥に掛かっていた手作りストラップ。魚を捕まえて嬉しそうな顔をしているのが下の妹で、情けなさそうな顔をしているタヌくんが兄になっている。

 


手先が覚束なくなってからは、訓練のため切り絵なんかもしていたようだ。


こんな刺繍の作品もあるが、これは長続きしなかった。余り面白くなかったんだろうね。


 
今は使われなくなった母の作業場。


しまい込まれていた布地や裁縫箱。



これらが使われることはもうない。人形もいずれは消滅してしまう。
せめて束の間でも、画像で母の創作物を紹介できるのは幸いであろう。

これでおしまい。