以前 魚の発酵食品 についての記事を書いたので、 今回は哺乳類の発酵食品を紹介する。
前回の食品の臭気指数のベスト10の4位である、キビヤックである。これは、エスキモーが作る珍しい鳥を素材にした発酵食品です。
Wikipedia では、
キビヤック
グリーンランドのカラーリット民族やカナダのイヌイット民族、アラスカ州のエスキモー民族が作る伝統的な漬物の一種、発酵食品である。海鳥(ウミスズメ類)をアザラシの中に詰めこみ、地中に長期間埋めて作る。
と説明されている。 美味だが、臭気は非常に強いとされている。
作り方を詳しく説明しよう。
エスキモー(正確には、カラーリット民族)の住むグリーンランド北部には、初夏になると日本のツバメを20cm位おおきくしたようなウミツバメの1種であるアパリアスが大量に飛来する。
ヒメウミスズメ
これを空中に差し上げた網ですくい取るように捕獲。翼を結わえて、数十羽から百羽くらいのアバりアス を内臓と肉を取り出したアザラシのお腹に詰め込み、アザラシの腸で作った丈夫な糸で縫い合わせる。
これを土に埋め、上から石の重しを載せて数か月間発酵させる。 土から取り出しものがこれです。
アザラシのお腹から、取り出したばかりのアパリアスです。
食べ方がまた凄まじい。
1)食べるときはアパリアスの尾羽を除去した後、総排出口(肛門)に口をつけて発酵して液状になった内臓をすする。
もやしもんの樹教授ですね。内臓をすすっています。
2)肉も、皮を引き裂きながらそのまま食べる。歯で頭蓋骨を割り中身の脳味噌も食する。
3)液状になった内臓を調味料として焼いたアザラシの肉につけて食べることもある。
アザラシの肉
乳酸発酵も含まれているので、チーズとかヨーグルトに近い味がするそうだ。
この地域では、生野菜が不足するので、ビタミン欠乏になりやすい。このキビヤックには、発酵により生成されたビタミンが豊富に含まれるため、加熱調理で酸化・分解してしまった生肉中のビタミンを補う機能があるとされ、かつては極北地域において貴重なビタミン源の一つであった。
誕生日、クリスマス、結婚式や成人式などの祝宴の席でよく供される。
ということなので、現地では高価な食品なのでしょう。
実際に羽根をむしって、食べている画像です。
キビヤック Kiviakの食べ方
物好きといわれそうだが、機会があれば一度食べてみたいと思っている。
相変わらず、インターネットの接続が悪い。画像の保存に時間がかかって仕方がない。
困ったものだ、で今回はおしまい。 ごきげんよう。
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