2日目の観光は、クメール王朝で一時的に首都の置かれていた「コーケー遺跡」と森に眠る巨大寺院の「ベンメリア」、および古代橋「スピアン・プラプトス」である。と日程表には、書かれてあった。
1月4日
朝食後、ホテルにガイドさんが迎えに来てくれた。この日のガイドさんは前日と異なり、若い方に変わっていた。日本語がとても上手で、なかなか愛嬌のある青年であった。観光客のこみ具合かなんかで、ベンメリアの観光が先になった。ここは、アンコール・ワットから約40km東の森の中にある古代寺院である。
Wikipedia の記事によると、このように書かれている。
ベンメリア
世界遺産であるアンコール遺跡群のひとつ。崩壊が激しい。全貌が明らかになればアンコール・ワットを凌ぐといわれるほどの規模を持つと推測されている。
寺院はジャングルの中にある。この時期は乾季で、雨は降らないのだが、雨期には雨がずっと降りつづけるのである。そのお蔭で、緑は濃く 木々が鬱蒼としている。
雨期には、ここが川になる。
現在も修復が施されないままに放置され、密森の中にひっそりと眠り静かな佇まいを見せる平面展開型の巨大寺院。
原形をとどめないほど崩壊がひどく、苔むし、ほとんどが瓦礫の山のと化し廃墟の感を強く漂わせる。
アンコール・ワット建造前の11世紀末-12世紀初頭の造営と推測されている。環濠幅約45m、周囲4.2kmと規模はやや小さいものの、アンコール・ワットとの類似点が多く「東のアンコール・ワット」とも称される。アンコール・ワットに先立ち、そのモデルとして計画されたといわれている。
参道の入り口にあった、ナーガ像です。
遺跡は、内戦による爆撃とか自然崩壊とかで、廃墟のようになっている。雨期には、毒蛇が出現し恐ろしい場所である。
その寺院遺跡の一部を見ていく。
このようにガジュマロの巨木が遺跡の一部を覆ってしまっている。
人の顔が見えているが、ガイドさんである。消し忘れた。
足元が悪いので、廃墟の寺院を歩くには、注意が必要であった。
ガジュマロの根の伸び具合がすごい。
特徴のある糸巻みたいな窓の円筒形の支柱は、そのまま残っている。
このような感じで、ガジュマロの根が遺跡を張り巡らしている。
宮崎駿の「天空の城 ラピュタ」の世界ですね。
見学コースとして、このように周り階段が付けられている。
今しばらく、この廃墟を見る。
5頭のナーガ像である。余り損傷していない。
最後にベンメアリのパノラマ写真。
つぎは、「コーケー遺跡」である。ベンメリアからバンで1時間余りの距離にある。
遺跡への入場料は、US$10である。どうも、この遺跡の管理は民間の企業にまかされているらしい。チケットには、 KHAM SOMETH Co.,LTD とある。
ここは、アンコールワット以前のわずか15年だけ都が移されていた場所で、コーケー=宝島 という名の通り、数多くの寺院遺跡が残されている。
928年に、クメール王が一時的にアンコール地方から遷都した遺跡群だそうだ。
ここら辺は、今だに地雷が埋まっている。気をつけて歩かねばならぬのだ。とガイドさんが言っていた。
こんな風ですね。この遺跡もガジュマロの木に覆われてしまっている。
私がこんな所まで、やってきたという証拠写真である。それが確認できるよう、画像を大きくしました。
ここで、昼食。ベンメリアの入り口近くにある、レストランでとった。
なんと、海苔まきのおにぎり弁当であった。おかずは、鶏肉入り筑前煮と春巻であった。お弁当箱は、笹で作られている。
コーケー遺跡群のメインは、プラサート・トムに残るプランと呼ばれる「ピラミッド型寺院」である。
それに至るまでの、遺跡群を見ていく。
これである。
これを見ると当然登りたくなるのである。それで、裏側にまわると登り台があり、修復中の係員にいくらかのお金(金額は忘れた)を支払って登ったのである。
その頂上から見下ろしたジャングルの風景である。
プランを降りて、途中でよった遺跡だが、このようなやはり石で組み立てられた建物がある。プラサット・リンガの祠である。
この中にはいると、リンガの石像が現れる。男根の象徴で、豊穣多産のシンボルですな。遺跡にある建物の中で、よく見受けられる。
これで、コーケー遺跡群の観光は終了。
車に戻り、つぎに向かう先は石橋 スピアン・プラプトス である。遺跡からは、かなり遠い。車で2時間かかったのだ。
この橋は12世紀、王ジャヤーヴァルマン7世 の治世中に建造された、クメール王朝時代の橋の1つであり、ラテライトで建造されている。欄干の両側には、それぞれ約2mの大きさの、9つの頭をもつナーガの彫刻がある。
これである。ナーガの石像ばかり、写している。それだけ、特徴的なんですな。
川に下りて、橋を見上げると、こんな様子でラテライト製というのが頷かれるのである。
1000年近く持っているわけだから、実に丈夫な建造物である。 我々は、このようにのんびり歩いて伝統ある橋を渡ったのである。
チクレン川の流れは、乾季のせいもあり淀んでいた。
帰途2時間程かかり、シェリムアップに戻る。お待ちかねの夕食である。
如何に素晴らしい世界遺産とは言え、同じような遺跡を沢山見るとやっぱり飽きてくるのである。今は調べながら書いているが、旅行時は遺跡や寺院、王様の名前は簡単に覚えられないし、何もかも記憶がごちゃごちゃになってしまうのだ。忘却の彼方になる所以である。 実際、私は猫に小判状態で旅行してました。それで、情けないが楽しみは、食うことと飲むことだったのです。
つい、くどくど書いてしまった。
レストランは、アマゾン・アンコール。 このレストランである。
中はかなり広く、このようにテーブルが沢山並んでいる。
食事は、ブッフェ形式で、料理も係の調理人に注文できるようになっている。
デザートの果物もこのように豊富である。
レストランには中央舞台があり、食事をしながらショーを鑑賞できるようになっている。
伝統的な民族音楽の演奏や
クメール伝統のアプサラダンスショーがあった。
ユネスコの世界無形文化遺産に登録されているカンボジア古典舞踊である。例の首を異常に左右に移動されながら踊るダンスである。
アプサラの語源は、「アプサラス」という古代インド神話に登場する天女で、天の踊り子、または、クメール王からの神への最高使者を意味するそうである。(後から調べた薀蓄)
主役の女性ダンサーの子供さんが、舞台でチョロチョロしていた記憶がある。こんな事は憶えているんだがね。
現代コミックダンスショーもありました。そういえば、ドジョウすくいもやってました。
かくしてダンスショーもおわり、夜も更け、車でホテルへと帰るのであった。
長くなったので、今回はこれでおしまい。 カンボジア旅行記 III につづく。
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