昨日の毎日新聞の記事で、板垣さんが100個目の超新星を発見したという記事が載った。昨年の6月3日の記事では、発見個数が94個であったからこの1年間位で6個も新発見したことになる。
新星ハンターの2人 (この記事の後半で板垣さんのことを紹介している)
追加のリストです。Wikipediaより。
95 | 2014cx | 2014年 | 9月2日くじら座 | NGC | 33715.6 | II |
96 | 2014dg | 2014年 | 9月11日きりん座 | UGC 2855 | 15.4 | Ia |
97 | 2014dm | 2014年 | 9月27日エリダヌス座 | NGC 1516A | 16.5 | Ia |
98 | 2014dt | 2014年 | 10月29日おとめ座 | M61 | 13.6 | Ia-pec |
99 | 2014年 | 11月14日うさぎ座 | IC 2104 | 16.1 | Ia | |
100 | 2014年 | 12月13日くじら座 | NGC | 30917.9 | Ib |
いやあ凄いものです。毎月のように発見しています。日夜観測をつづけていたお蔭ですね。
ところで、以前紹介したように板垣さんは「板垣のピーナッツ」で有名な豆の板垣の社長さんです。社長業の傍らこれだけのことを成し遂げていらっしゃる。
Wikipedia の記事を編集して再録する。
板垣 公一(いたがき こういち、1947年11月12日 - )
株式会社豆の板垣(「板垣のピーナッツ」で山形県では良く知られている)代表取締役社長。 新天体ハンターとして知られ、超新星発見数の国内最多記録を持つほか、新星の発見も数多い。2006年度には文部科学省・科学技術政策研究所の「科学技術への顕著な貢献(ナイスステップな研究者)」に選ばれた。 |
毎日新聞のWeb記事では、記事のタイトルが
超新星ハンター:山形のアマ天文家が100個発見
となっている。実際は、アマでなく殆どプロの天文研究者です。記事によると、100個目の超新星を発見したのは、昨年の12月13日である。正しく偉業だが、ニュースの掲載はずっと遅れていたわけだね。私は天文雑誌を購読していないので、最新号ではこのニュースを掲載していたのかもしれない。 (後注:Astronomer's Telegram に記載されたそうである)
板垣さんは、私設の板垣天文台を山形市の蔵王山中に所有しているが、今回の発見は栃木県塩谷郡高根沢町にある第2観測所でなされた。板垣天文台から遠隔操縦できるそうである。ハイテクの時代ですね。
板垣さんの最新の写真です。
板垣さんは、私設の板垣天文台を山形市の蔵王山中に所有しているが、今回の発見は栃木県塩谷郡高根沢町にある第2観測所でなされた。板垣天文台から遠隔操縦できるそうである。ハイテクの時代ですね。
板垣さんの最新の写真です。
少し詳しく書くと、発見と確認のプロセスはこうなっている。
昨年12月13日午後9時半ごろ、くじら座の方向に発見した。明るさは17.9等級と非常に暗い。
米カリフォルニア工科大などのチームが、光を分析して超新星と確認。
このチームは観測結果のリポートで「板垣さん、100個目の発見おめでとう」とたたえた。
これは、95個目のものです。くじら座にある。
・・・・
板垣さんは、既に専門家のグループからもその業績が認められている。2014年の時点で、個人による超新星の発見数は、世界歴代4位だそうだ。
以下、Wikipediaの記事の受け売りだが、その学術的に重要な業績を簡単に解説する。
1)2006年に発見した超新星SN 2006jcは、自身が2004年に発見した増光天体と同じ星であることが明らかになり、同一天体が異なる二度の爆発を起こすという初めての実例。
2)2010年には広島大学宇宙科学センターと東京大学数物連携宇宙研究機構の研究チームにより、2005年に発見した超新星SN 2005czが、質量の小さい、いわゆる「軽い星」の爆発であったことを明らかにした。
新聞記事による板垣さんのお言葉を引用したい。
「今後も天文学の研究に貢献できる発見を続けたい」
「仲間との交流が一番かな。
超新星を探していること自体が楽しい。
学者が振り向いてくれるような星を見つけると、さらにうれしい」
昨年12月13日午後9時半ごろ、くじら座の方向に発見した。明るさは17.9等級と非常に暗い。
米カリフォルニア工科大などのチームが、光を分析して超新星と確認。
このチームは観測結果のリポートで「板垣さん、100個目の発見おめでとう」とたたえた。
これは、95個目のものです。くじら座にある。
・・・・
これが100個目の超新星。
板垣さんは、既に専門家のグループからもその業績が認められている。2014年の時点で、個人による超新星の発見数は、世界歴代4位だそうだ。
以下、Wikipediaの記事の受け売りだが、その学術的に重要な業績を簡単に解説する。
1)2006年に発見した超新星SN 2006jcは、自身が2004年に発見した増光天体と同じ星であることが明らかになり、同一天体が異なる二度の爆発を起こすという初めての実例。
2)2010年には広島大学宇宙科学センターと東京大学数物連携宇宙研究機構の研究チームにより、2005年に発見した超新星SN 2005czが、質量の小さい、いわゆる「軽い星」の爆発であったことを明らかにした。
新聞記事による板垣さんのお言葉を引用したい。
「今後も天文学の研究に貢献できる発見を続けたい」
「仲間との交流が一番かな。
超新星を探していること自体が楽しい。
学者が振り向いてくれるような星を見つけると、さらにうれしい」
板垣さんにとって、生きがいも遊びも研究も一体になっている。とても羨ましい。
私も見習って、論文にならずとも、こつこつと勉強し新定理を見つけようと決心するのであった。
今回はこれでおしまい。
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