地図についてはこちらを見られたい。八百万の神 中大沢素盞嗚尊神社
大鳥居前の石段
神社付近の外観 鳥居奥の広場は中大沢市民公園になっている。右端に見える建物は社務所や民家でなく公会堂である。神社はその奥の社叢の中にある。
公会堂
石の大鳥居 神額は何故か掛けられていない。
大鳥居前にある常夜燈
鳥居奥の常夜燈 共に新しい。
それではこの神社の基礎データを与えよう。使えるデータは兵庫神社庁の記事と神戸市の広報しか見当たらないのでそこからの引用のみになる。
中大沢素盞嗚尊神社 (なかおおぞうすさのおのみことじんじゃ)
所在地:651-1524 神戸市北区大沢町中大沢606
ご祭神:
主祭神 素盞雄尊 (すさのおのみこと)
今回はパズドラのキャラ。八岐大蛇と常にセットになっているスサノオです。
配祀神 月夜見尊 (つきよみのみこと)
八百万の神大図鑑より。
櫛稲田姫尊 (くしいなだひめのみこと)
由緒:
当社は、神仏習合の頃、牛頭天王社と称し、本地として薬師如来を祀っていた。和田盛遠の子孫浪士和田善盛が当地に留まり、神社の側に日照山法寺庵と称する寺庵を建立し、良観と改名して社坊となり、神社を管掌していた。しかし天正8年(1580)、羽柴秀吉の三木城攻略の際の兵火により本庵は焼失し、その後、石峯寺竹林院の管掌に帰したといい伝えられている。
明治の神仏分離令に基づき、三田藩代官小寺泰次郎による取調べの結果、合祀していた薬師如来像・棟札等は焼却されたが、三祭神・本殿は安泰で現在に至っている。なお、本殿は寛永年代(1624~1643) に再建されたと伝えられていたが、平成2年の神戸市歴史的建造物調査会による彫物・組物等の調査の結果、ほぼ確実視され、「神戸建築百選」の一つに選ばれた。
神社は石垣に囲まれた一段高いところに鎮座している。
本殿前石鳥居
手水舎 手洗いは水道の水に変わっている。以前は手水鉢の横にある井戸から水を汲んでご神水として用いていた。
本殿下 狛犬二基 こちらは小振りながらも表情が豊かである。
本殿
寛永年代に作られた本殿で「神戸建築百選」の一つである。400年近く経っていることになる。
由緒ある建築物なので側面からも見ていこう。
本殿左側面 社殿裏の社叢はコジイ群落になっていて神戸市指定の天然記念物になっている。
本殿右側面 内部に本殿の屋根部分が観察できる。
本殿屋根部分
神額 やはり楷書横額で 素盞嗚尊神社 と金字で記されている。いささか煤けているのは残念。
お賽銭箱 例の如く 二礼二拍一礼 で家内安全を祈りました。
拝殿前 狛犬二基 年老いた狛犬のようで100年以上は経っていそうである。
拝殿中 奥が本殿になっている。その屋根上にもう一つ全体の青銅葺の屋根がかかっている。
拝殿前に並ぶ常夜燈 年代物の灯籠なので手厚く保存するべきですね。
とにかく
*きけん* ですからのぼってはいけません
境内社の小社殿が幾つかあるのでそれを見ていこう。
護国神社 新しい常夜燈が両脇に設えてある。
社碑
八幡神社と稲荷神社の合同社殿
小さい社殿だがちゃんと二つに別れていて各々神額が掛けられている。
秋葉神社
弁財天神社と當勝神社の合同社殿
掲示板 素盞嗚尊神社の社叢
この社叢はコジイが優占する照葉樹林であり、階層構造は5層からなります。
高木層は高さ約20メートルでコジイが優占するほか、ウラジロガシが混生します。亜高木層にはウラジロガシ、サカキ、コシアブラ、ヤブツバキなどが見られます。
第1低木層にはヒサカキ、ウラジロガシ、ヤブツバキ、ネズミモチ、モチノキ、シラカシなどが多く、第2低木層にはコジイ、モチノキ、ネズミモチ、ウラジロガシ、ヒイラギ、ナナメノキ、サカキなどが存在します。
草本層はテイカカズラ、ナガバジャノヒゲ、イタビカズラ、シュンラン、アラカシ、ムヨウラン、ヤブコウジ、イチャクソウなどが生育しています。
この群落は植物社会学的にはコジイ-カナメモチ群集に属し、瀬戸内の代表的な自然植生です。県指定の天然記念物として垂水区転法輪寺や西区太山寺の寺叢林がありますが、これらはコジイ-カナメモチ群集の沿岸タイプであるカクレミノ亜群集にあたります。
これに対し、素盞嗚尊神社の社叢はコジイ-カナメモチ群集の内陸部のタイプであるシラカシ亜群集に含まれるもので、内陸部の照葉樹林としては数が少なく、貴重なものです。
神戸市教育委員会
神社の社叢外観
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