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2014年2月11日火曜日

Folk Theorem の証明


以前 引用した Kaashoek と Verduyn Lunel の論文の結果が、
一般の非局所双曲型偏微分方程式系に対しても成り立つ事の
証明が一応できたように思う。

細部までチェックしていないので、まだ確信は持てない。

Folk Theoremの証明を目指して、
例によって彼らの論文の勉強ノートを作り証明をフォローする。

証明が今いち分かったような気にならなかった。

要するに仮定が一般的すぎて、
我々の場合に適用する手法がよく理解できなかったのだ。

つまり、関数空間での一般化された local Smith form を、 
我々の系に適用できるように holomorphic な作用素 F(z) と E(z) 
を構成する手法が分からなかったのだ。

1章3節で、彼らは特殊な場合に、
特性行列関数を構成する一般的なスキームを構成している。

これは、極めて関数解析的手法で、
作用素を単なる微分作用素と境界条件をもつ作用素に分解して、
さらにはスペクトルが空集合になる境界条件をもつ作用素をうまく使って、
特性行列関数とレゾルベント方程式との1対1対応を示している。

その際 global な Smith form における F(z) と E(z) を実にうまく定義している。 
その構成を読んで なぜ Graph norm が必要なのかも分かった。 
感心する。

我々の場合は、レゾルベント方程式がかなり複雑なので、
1章3節のような特殊な場合にはならないと思っていた。

原論文は、境界条件にもDynamics が入りこんでいる場合も含んでいるので、
状況が見えなかったわけだ。

しかし、この境界条件のDynamics を除去してしまうと、
特殊な場合の手法が、多少の修正をすると、我々の系に適応できてしまう。

やった!

というわけで、忘れないうちにここに書いておく。

かくして、 Folk Theorem が我々の系に対しても成り立つ(だろう)。

一般化固有空間の有限次元性もOKで、その基底も特性行列関数の
Jordan Chains で表現される。
そのascent も各固有べクトルのJordan Chain の長さの最大値として定まる。

これで一般の系に対する基本的な道具立てができたことになる。

そうなると、一般化固有空間の完備性などが気になってくる。
一般の系に対しても、

うまい完備性のための条件を与えられるのであろうか?

とか、完備性が成り立っていたとして、

それらの基底はどのような場合にリース基になるのか?

などを考えたいと思うが、

今は証明が完全に正しいかどうかを先に確認したい。

数学の話ばかりで申し訳ない。




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