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2014年2月7日金曜日

「あぶさん」41年間の連載終了


雑誌「ビッグコミックオリジナル」で1973年から連載されてきた
水島新司の野球漫画「あぶさん」が、今月の5日発売号で終了した。
遅ればせながら、本日購入。


これで「あぶさん」こと景浦安武の41年にわたる物語が幕を閉じた。



私も実働40年と半年なので、それより半年も長く連載されていたことになる。



私は、初期の「あぶさん」をリアルタイムで読んでいる。
最初は、あぶさんってこんな感じでした。
暗くって人生に拗ねているノンベ。



学生時代から、だから45年以上前かな、
週に2,3度は、JR六甲道駅か阪神新在家駅かの近くの喫茶店に入り、
マンガ本を2時間位、コーヒー一杯で読み漁っていた。

それが、金のかからぬ唯一の楽しみであった。

自分自身もアウトサイダーでしかないという意識が強かったので、
感情移入できるのが「あぶさん」であった。

パの南海ホークスという余り人気のない球団で、一発勝負の代打に命を
かけるのんべというのにシビレタわけである。

しかし、その後酒は相変わらず飲むもののドンドン大打者になってしまい、
遂には三冠王を獲得などしてしまうのである。

顔つきも立派になってくる。



 



大物になりすぎだろう

成功物語での、周辺の人間模様も悪くはないが、妙に白々しく感じる。

南海時代の16年間は、熱心に読んでいたが、
ダイエー編が始まるころから熱心な読者でなくなった。

そんなに面白いとは思わなくなった。
自分からは、雑誌も単行本も買わなくなった。
仕事が忙しくなったのも理由だが。

私にとっては、「ドカベン」とか「野球狂の詩」シリーズとか、
岩木はじめ水島ワールドのスターの総出演する「大甲子園」のほうが
格段に面白かった。



高校野球編のほうが好きでした。



映画にもなりましたが、アンダースローの水原勇気 ですね。

こちらは今でも時々読んでいる。

人情話と野球の技術論が絡んでいて、それが泣かせるし、

女性投手の水原勇気は健気でカッコいいし、

よれよれ投手岩田鉄五郎も飄飄としていて
しかも野球に狂的に打ち込んでいる。



200勝投手ですね。名球会メンバーです。
とても魅力あるキャラだ。私は、鉄っあんが大好きだ。

しかも、50歳ですでによれよれだった岩田鉄五郎は、
80歳を越えて未だ現役投手だそうである。
(『ドカベンVS野球狂の詩』:週刊少年チャンピオン)



これこそすごいキャラだ。
銅像にもなっている!


しかし、彼らは41年も出ずっぱりであったわけではない。
野球漫画という舞台で休むことなく踊り続けてきたわけではない。

そこが、勤続41年の「あぶさん」とは異なる。



最長にして至高のプロ野球漫画というのは、的確な表現だ。

いずれにせよ、架空の人物(今や永渕洋三がモデルとは言えない)
ではあるが、ホークス一筋で活躍し、41年間の野球人生を全うしたのは
賞賛されるべきことである。

「41年間ご苦労さんやったとね」

ワカ先生の言葉が、心にしみるのである。

作者の水島新司 は、今だ現役の漫画家である。


これこそがすごい事ですね。

「あぶさん」には、また会えるかもしれません。



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