先月の26日に、依頼されていた論文のレビューをようやく済ませた。その雑誌のレビューワーページから、報告をアップするのだが、Norton Antivirus のせいでPDFファイルが送れなかった。よくある偽のe-Bankのページと判断されたらしい。色々とやってみたが駄目。焦りました。仕方がないので、編集部のほうにメールで直接ファイルを送付した。返事がないので心配したが、2日後につぎの連絡が来てようやく一件落着した。
Dear Dr. Nakagiri, Many thanks for providing the review comments for this paper. I have uploaded the attachment in Editorial Manager. Best regards,
レポートを作成するに当たり、引用されている30年前の私の論文を読み直した。久しぶりに自分の論文を読んだが、結果の大半は忘れていた。情けないが事実。論文は、より複雑な非線形方程式に対して私の論文の結果と同じ結果を証明している。基本解を用いて制御問題を論じるというアプローチが同じなので、自然と同じ論法となり、この手法のオリジナルな論文ということで私の所にレビューが廻ってきたものと見える。名前から見ると著者は中東の人と中国人である。英語は変なのだが、結果は正しそうであった。それで、私の論文が引用されていることもあり、再勉強も兼ねて読んだ。ところがである、きちんと証明のつけられている部分が殆どだが、詳しく検証してみると証明が一部誤っており、証明の不完全な部分もある。それらは修正可能と思われたので、細かいミスの修正とともに証明修正の方向も指示した。かなり書き直さなければいけないが、証明が完全になれば掲載可能と判断した。
その報告である。おそらく2度と見ないだろうが、あの頃はこんな事もしていたいう記録用に残すことにした。3週間近く時間を見つけては、計算をやり直していたので、その時間の記憶のためです。一応は努力の結果ですもんね。
先ほど最終結果がどうなったか雑誌のWebページ上で見てみると Reject であった。もう一人のレビューワーがRejectでした。大したContribution ではないというのが理由であった。まあ、そうかもしれないね。結局、私の論文の引用文献数は増えなかった。残念でした。
以下、個人情報の件があるので、著者や題名、雑誌名は隠してある。原論文を探すのはほぼ不可能と思える。
0 件のコメント:
コメントを投稿