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2016年11月25日金曜日

タイ国リアル旅行記 V

前回のゴールデントライアングル編では、麻薬の博物館があるという事を書き洩らした。ツアーのコースには入っていないのだが、興味があった。それで、ついでと言うと何だが調べてみた。

オピウム博物館  行ったこともないのに画像がないと物足りない。逆に画像があると、デジャブ―で行ったような錯覚をおこす。この部分は、架空旅行記にいれるべきかな。



オピウムとは阿片のことである。この地方には、モン族とかカレン族とか様々な山岳民族が住んでいてケシを栽培してそれからアヘンを精製していた。

館内の山岳民族の写真。 ケシ畑らしいのも見えるが、殆ど女性の肖像ばっかりである。


子供の頃に見て衝撃を受けた首長族(パドン族)の女性の写真もある。


Wikiよりの画像。興味本位の写真ですまぬ。

館内の展示品の幾つかが検索の結果見つかったので3枚ほどアップする。

アヘンの重さをはかる天秤  アヘンは高価で、アヘン1kgは金1kgと等価であった。


この博物館で最もインパクトがあるという、アヘン吸飲者の蝋人形。リアルで不気味です。


3枚目が麻薬王 クン・サ の肖像画    

自由の闘士か? と書かれているが、そんな訳がない。


麻薬の製造密売組織のボス。 この人物には興味がある。  Wikipedia では、このように書かれている。

1988年4月、オーストラリアの記者ステファン・ライスの取材に応じるクン・サ
1988年4月、オーストラリアの記者ステファン・ライス(左)、の取材に応じるクン・サ

クン・サ (中国語: 昆沙、「クンサー」とも。1934年2月17日 - 2007年10月26日)

タイ・ミャンマー国境の少数民族シャン族解放組織モン・タイ軍(英語版)の指導者であり、黄金の三角地帯を作り上げた麻薬王である。

こいつがゴールデントライアングルの張本人だね。一寸長いが、引用する。

解説:

中国の国共内戦でタイ北部に逃れた部隊のひとつ、国民党軍第27集団軍隷下の「第93軍」は、共産主義化した中国からの国土奪還のための資金集めとして、民族、国境紛争の絶えなかったタイ北部に定住する。その第93軍兵士とシャン族女性の間に生まれたのがクン・サである。

成人後、国民党残党と袂を分かち、アメリカ合衆国(CIA)の支援のもとシャン族・モン族の独立運動を大義名分とする兵力2000のモン・タイ軍(MTA)を結成。この期間に麻薬ビジネスを大々的に展開し、黄金の三角地帯ゴールデン・トライアングル)と呼ばれる世界最大の麻薬密造地帯を形成した。

映画でこの麻薬取引のシーンがでてきたのを記憶している。どの映画だったかと、調べて見ると以外に簡単にわかった。イヤー・オブ・ザ・ドラゴン であった。ジョン・ローンとミッキー・ロークが主演するマフィア映画で、ゴールデン・トライアングルで麻薬の取引をするシーンがある。クンサーらしき人物も登場する。



アメリカが麻薬ビジネスの取り締まりに力を入れるようになり、やがてクン・サは国際指名手配される。そのためタイ北部から国境未確定地帯のミャンマー奥地に逃げ込み、「シャン族独立」を掲げてミャンマー軍と永く対立していた。

1996年1月、ミャンマー政府との間で突然停戦合意をして投降した。投降後はミャンマー政府の庇護に置かれ、首都ヤンゴンで生活。麻薬で得た資金を合法ビジネスに転用して、ミャンマー・タイにまたがる財閥を作り上げた。

アメリカ政府はクン・サの身柄の引き渡しをミャンマー政府に要求したものの、同政府はこれに応じなかった。2007年10月26日に、ミャンマーのヤンゴンにて死去。

波乱万丈の一生ですね。結局は金の力で逃げおおせて、ミャンマーで財閥を築くまでになった。日本の麻薬王 里見 甫(さとみ はじめ)のように官憲につかまらず、自然死を迎えている。能力のある大悪人の人生とは得てしてこういうものである。

脱線した。

さてメコン川クルーズである。 船着き場に停泊しているのがスピードボートと呼ばれる乗合船。実際かなりスピードが出て、身体に風が当たり心地よい。蒸し暑さは感じられない。かえって涼しい位である。


この船に乗りこむ。どんなコースでクルーズをするのか全く知らなかったが、ガイドブックによると、メコン川の中州コオ・モートーを経てミャンマー側のカジノ・パラダイスリゾートを遠目に眺めたのち、Uターンしてラオス側のドーンサオまで行くコースとの事だ。それで、ラオス側で下船するのでパスポートが必要になる。

メコン川に浮かぶスピードボート


船中から見たメコン川の流れ


メコン川から眺めた巨大黄金仏


そしてクルーズをつづけ、


赤茶けた色の濁流の中を進み、


対岸にパラダイスリゾートが見える地点に達する。 この施設はカジノだったんだね。 ホテルだろうと思っていた。 写真を撮ったときは知らなかったのです。
カジノでギャンブルをして大儲けをして、酒池肉林を実行する、なんてことを昔は思ったことがある。今は体力的に無理なので見果てぬ夢でおわってしまった。


ミャンマーとの国境付近  遥か彼方に寺院の白い塔が見える。


そしてUターンしてラオス側のドーンサオに向かう。

岸の看板  リゾートの宣伝かな。 岸にはゴールデントライアングル経済特区にようこそと記されてある。 この場所は3国の隣接する経済特区なのだ。



ラオス側の船着き場に到着する。 船から見たドーンサオ村の様子。



ラオスのガキ共がお迎えをしてくれた。船の前に2,3人立って、明るい顔で何かくれといっている。ツアーのある方は飴をあげていた。タイ国内ではついぞ無かった光景である。国際問題になると困るのでその写真はアップしない。


意外にもラオス側の道路も綺麗に整備されている。さすが経済特区である。


しばしの距離を歩いてドーンサオに到着。小さな村です。住民は土産物販売で生計をいとなんでいる。

入国審査はないのだが、パスポートチェックは必要。この建物がそのための施設というか、守衛室だね。女性の審査官と警備員の二人で業務処理している。


土産物屋にづらりと並べられているポケットボトル。


何かと思いきや、コブラの入った焼酎ビン。植物の根っこも入っている。紛れもない強壮剤(酒)。


同じくサソリ入りの焼酎ビン。


記念にと食指は動いたが、こんなもの家では嫌がられるし、強壮酒など飲める訳がないので見るだけで買わず。私の買ったのは、結局缶ビール。40バーツでラオスのビールではなかったように記憶している。忘れてしまったが、恐らくシンハビール。

村の様子。 奥のほうにも店や民家らしいものがある。


屋根に Welcome to LAOS  Done Sao と書かれてある。 その上にラオスの国旗が描かれてある。 タイの店に比べると、作りが粗末で一段貧しいように感じる。


20分ほど村の観光をして、といっても見事に何もないが、船着き場に戻る。そこから村を眺める。


スピードボートはひっきりなしに来るようで、今度は西洋人のグループが来た。


これでメコン川クルーズは終了。

ここで後学のため、メコン川のお勉強。例によってWikipedia 様にお伺いした。忘れてしまうにしろ、何でも一応は知っておかないとね。

メコン川(メコン)
Navigating the Mekong (1491413540).jpg
Mekong River watershed.png
流域図
水系メコン
延長4,023 km
水源の標高約 5,200 m
平均流量16,000 m³/s
流域面積795,000 km²
水源中国・青海 玉樹チベット族自治州 雑多県 江地毛長山 拉賽貢瑪水源
(チベット高原)
河口・合流先南シナ海
(メコンデルタ)
流域中華人民共和国の旗 中国
ミャンマーの旗 ミャンマー
ラオスの旗 ラオス
タイ王国の旗 タイ
カンボジアの旗 カンボジア
ベトナムの旗 ベトナム


メコン川(メコンがわ)

東南アジアを流れる河川。東南アジアで最長、アジア全体でも7番目に長い川である。

地図でみても長い川だね。 もう少し詳しく説明すると、

メコン川チベット高原源流を発し、中国の雲南省を通り、ミャンマー・ラオス国境タイ・ラオス国境カンボジア・ベトナムをおよそ4200キロにわたって流れ、南シナ海に抜ける。

典型的な国際河川の一つで、数多くの支流がある。雨期には流量が増し流れが速いため、船の運航は非常に難しい。乾期には流量は減るが、浅瀬が増えるため船舶の運航が難しくなる。

川の水が赤茶っぽいのは、土壌に鉄分が含まれていてそれが水に融けだしているから。

5回目はこれでおしまい。

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