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2017年12月3日日曜日

住吉大社 VIII  楠珺社

住吉大社の8回目で今回は楠珺社の紹介である。境内には一際大きなご神木の楠が2本ある。その1本は樹齢千年を超えると言われる楠の老木である。

楠珺社 (なんくんしゃ)

お稲荷さんである。境内の奥には、樹齢千年を超える楠 (くすのき) の大樹があり、江戸時代、人々は楠の神秘的な霊力に祈りを捧げていました。その後、根元に設けられていた社にお稲荷さんを祭るようになったといわれている。現在では、大阪商人を始めとして、全国、さらに海外の信仰を集めるまでに至っている。

ご祭神:


宇迦魂命 
(うがのみたまのみこと)





これが樹齢千年を超えるご神木である。葉は青々としているが枝には支柱があてがわれている。



ご神木の周りは朱木玉垣で囲われていて、その前には石鳥居狛狐がある。

また初辰まいりの幟がやはりご神木の周りにずらりと並んでいる。毎度物知らずを白状するが、初辰まいりとは何ぞや全く知りませんでした。それで住吉大社様にお教えを願うことにした。


初辰とは、毎月最初の辰の日のことです。
この日に参拝すれば、より一層力を与えて守り助けてもらえると信仰されています。
そして4年を一区切りとして、48回参拝すれば、満願成就となります。
これは、四十八辰、つまり始終発達するという意味からきたもので、4年間月参りを続けられるというのは、それだけ無事発達していることでもあります。



ダジャレみたいな謂われですね。

住吉大社初辰まいりは、商売繁盛・家内安全のお参りとして大阪商人を始め全国から沢山の参拝客が訪れるそうである。その四社お参りの主要社の一つがこの楠珺社である。これについては後で説明を行う。

石鳥居  お賽銭箱もちゃんとあります。


ブロンズ製のお狐様二体  温かそうな前掛けをかけて貰っている。


前回はこの赤い前掛けでした。



玉垣の中にもお狐様が四方にいて、ご神木をお守りしている。

その石のお狐様



ご神木の根元


もう一つのご神木である夫婦楠  二股に別れていて夫婦睦まじくを表わしている




拝殿石鳥居


社額  木製で 楠珺社 と彫り上げられている。



手水舎


拝殿



拝殿正面

大小の提灯が吊るされていて、祭壇にはマスコットのお狐様が鎮座なされている。



拝殿の外に並べられている招き猫のようなお狐さまで、スタイルは福助人形である。


本殿屋根  後方に見えるのが千年楠の木



ここで「はったつさん」こと、住吉大社初辰まいりの説明を行う。

先に引用したように、初辰まいり商売発達・家内安全の願掛けである。
ここ住吉大社では、種貸社楠珺社浅沢社大歳社の四社をそれぞれにお参りするのが慣わしとなっている。



上のようなコースでお参りをすることになっている。

一番参りは種貸社である。この社はすでに紹介済みである。
住吉大社 IV 種貸社

初辰まいり1番参りで、「願いの種」を授かります。
ご祈祷した「お種銭(おたねせん)」を授かり、これを商売などの元手に加えて、資本充実の祈願をします。
また、子宝祈願の崇敬も厚く、殿内にはお子様を授かった方が奉納した「種貸人形(たねかしにんぎょう)」が喜びの数だけございます。



2番参りがこの楠珺社である。

初辰まいり2番参りで、「願いの発達」を祈ります。
「はったつさん」と親しまれ、古くより商いを営む方々から厚い信仰を受けております。
毎月授かる「招福猫(しょうふくねこ)」は有名。
奇数月は左手を、偶数月には右手を挙げた小猫を毎月集め48体そろうと、満願成就の証として納めていただきます。
そして一回り大きな招福猫と交換してもらい、今後のご繁栄を祈願します。



3番参り浅沢社である。この社は次回に紹介する。



初辰まいり3番参りで、「芸事や美容の願い」に福を授かります。
住吉さんの弁天さんとも親しまれております。
女性の守護神としても知られ、住吉大社参拝の際、女性は必ずお参りするのが習わしです。
また芸能上達のご利益から、芸人の方や、職人の方の崇敬も厚い御社です。

最終番参り大歳である。大阪商人の間では、特に集金の守護神として信仰されてきた社である。この社も次回に紹介する。


初辰まいり4番参りで、「願いを成就」させてもらえます。
ご祈祷を受けた方に授ける、小石に「大」と書かれた「大歳守(おおとしまもり)」は集金のご利益があります。
また大歳社境内に鎮座する、おいとしぼし社の「おもかる石」は願いを占う石として知られ、初辰日は特に行列ができております。





大歳守(おおとしまもり)
48体で満願守と交換

おもかる石



またみのりまいりというのがあります。

種貸社、楠珺社、大歳社では、各社ご祈祷を承っております。
ご祈祷をお受けいただきましたら、一願意(ご祈祷1回)につき、「稲種引換券」を1枚お渡しいたします。
次回の初辰日、この券を種貸社へ持参し、下記の通り順番にお参りいただきましたら、最終地の大歳社にて、御田(おんだ)で収穫された御神米(ごしんまい)をお授けいたします。
これが一層のご利益をいただける「みのりまいり」です。

という事で、つぎのように図示される。


みのりまいり「稲種引換券」

 種貸社で「籾種  楠珺社で「稲穂 大歳社で「御神米
種貸社で「稲種引換券」と「籾種(もみだね)」を交換!
願いの元種は資本調達の意味。
 


機会があれば是非みのりまいり」もどうぞ。

これでおしまい。次回はようやく住吉大社の最終回である。

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