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2014年4月29日火曜日

ツレうつ雑感 II

前回 ツレうつ雑感  というのを書きました。 
ツレがうつになりまして。 という漫画が同病相哀れむで面白かったというお話でした。 

一昨日散歩の帰りに古本市場に行ったとき、ツレさんの書いた本 
 
 
こんなツレでゴメンナサイ。 望月昭 著 文藝春秋社
 
 

が、 1冊93円(消費税別)で売っていたので、早速買ってきた読みました。 

あっという間に読みました。 まづ、ご夫婦の実写写真から紹介しましょう。



お幸せそうでなかなか結構です。 が、本の感想としては悪口を書きそうでこわい。
ともあれ、最初は扉絵と表紙裏絵です。



次は、目次です。6章からなります。

 
お二人の雰囲気はよく出ています。 各章の扉絵とその章の挿絵を見ていきましょう。




漫画本のネタバレが売りのうつエッセイ本です。 
ツレうつ本が売れたのでその”柳の下の泥鰌3匹目”本です。

漫画本の方は、中身スカスカだが面白い。 
この本は、中身はあるがそれほど面白いわけではない。 

1,2章はうつ病話なので、(症状の現れ方に)興味もあったしそれなりに面白かった。 
しかし、後半の3章から5章は大して面白くない。 ツレさんとテンさんの馴れ初めや結婚にいたる
経緯なんかには興味は持てない。 私は、超有名人以外のゴシップは好きでない。

4章に長沢節の挿絵があったので、調べてみた。 お二人が知り合った セツ・モードセミナー の創設者です。 この方です。 ファションイラストレータです。 作品も1点アップする。


繊細な美意識で戦後ファッション・イラスト界をリードした、しなやかな自由人だそうだ。 成程。 


  
読みやすいですが、著者に特別な思い入れがない限り私としては新刊で買うのは
お勧めしません。 でも100円本でしたら、暇つぶしには良いので、夫もしくは本人が
うつ病の人にはお勧めです。

漫画で読んだ時は、私のタイプのうつ病とは違うなと思いましたが、この活字本を読んでみると、
そっくりでした。 漫画では、症状はかなり省略されているし、意図的に面白い所だけ書いてある
のでわからなかったのだ。 

天気の悪い日はうつが昂進するし、パニック障害になるわ、過眠で寝てばかり、また
パソコンに張り付いて8つのブログを書いていたなど、ツレさんは私の上手をいってるではないか! 
バカなことをやっているのは、私以上でないかと思ったのだ。
それに、ブログを更新するため(頭をクリアーな状態でいるため)勝手に薬を飲むのをやめる、
なんていう更にバカなことをやっている。 

パニック障害は、これです。




ブログ依存症、ブログ中毒というのもありますね。 私も中毒しかかってるかもしれぬ。






色んな思想関係の本を乱読するのもよく似ている。 エビ飼育ゴジラ映画にこったりするのは、
ご愛嬌で、私はかってイモリを飼っていた。 

エビ飼育は、こんなやつです。 ピクシーシュリンプ と シーモンキー

 
ゴジラ映画は、これ。
 
 
イモリ飼育は、このように行う。
 
 

読んだ感想を書きましょう。 
ツレさんで一番偉いと思ったのは、テンさんの漫画家としての才能を信じて疑っていないことです。 絵の専門学校でヅ~と一緒にいて、ツレさんはそう信じれたのでしょうが、これは難しい。 私にはとても無理です。 相棒どころか自分の才能も信じられないというのが、私のパターンなので余計そう思うのかもしれぬ。 でも逆かもしれない。 自分にイラストレーターとしての才能がないと断念できるからこそ、少しでも才能がある人を信じようとするのだろう。 私は、やっぱり少々の才能では
長続きせず、膨大な努力をしないと勝ち抜いていけないと思う。 手塚治虫みたいにね。

主夫として、息子のイグアナを育て家事にいそしむ、うつ病に苦しむ健気なツレさんの様子は
まあ良く書けてあります。 中央が、イグアナ君です。



しかし、です。 文句ではありませんよ。 ちょっと書きます。 テンさんの漫画は、面白いけどすぐ絵柄に飽きるし、発想はワンパターンでどういうことはない。 5章の挿絵は、わたせせいぞう風で
なかなかよいが、亜流だしこの路線は強敵が一杯いそうだ。 難しいと思う。 
ガロ路線は、商売にならないので食っていけない。 忘れたころにリバイバルするつげ義春
とは画風が違う。

わたせせいぞう


漫画を全部読んだわけでないので、独断かもしれぬが、私にはテンさんはそれほど才能に
溢れた漫画家とは思えない。 たまたま、うつ病エッセイ漫画という企画が当たった幸運な
漫画家だと、むしろ思える。 必要なことは、売れ続ける漫画もしくは挿絵をこれからも書き続ける事じゃないかね。 固定客をつかむような漫画家にならんといかんわけだ。 

ツレさんは、会社を立ち上げたといっても、テンさんのマネージャー業ですよね。 
彼女が売れなくなればどうする。 これからどのような企画を考えれば、売れている
現状の維持を続けられるかどうかを考えねばならぬ。 
うつ病から回復したらしいので、こんどはテンさんを支える番ですな。 

と、ここまで書いたところで、本にはテンさんのブログがあると書いてあったので、
早速探してみた。 私の調査不足です。 てん・にっき という2006年からのブログがあります。 
読んでみて、ドヒェーでした。 最近の彼女の活躍が書いてある。 

漫画家のみならず、絵本作家、エッセイ作家、カード製作者、対談、ツレうつ関連グッズ作成、 
ムック本作成等 多角経営 をやっています。 育児日記も漫画にしている。 
じつに商魂たくましいが、これは正解と思われます。 なんとか、売れて食っていけるでしょう。
それどころか、うまくいくと 西原恵理子 のように大金持ちになるかもしれん。 
漫画家より、企業家としてのアイデアが豊富らしい。 慶賀すべきことだ。 ツレ不要です。

所で、大金持ちの西原理恵子です。




テンさんより遥か有名漫画家の西原恵理子は面白いけど、今は飽きているしやはり
ワンパターンで、持前のヘタウマ絵の意地悪っぽい毒も慣れてしまうと何という事もない。
テンさんは、彼女より毒が少なくグータラである。 
西原の方が発想は自由で、起承転結から飛んでしまってるし、猛烈な上昇志向欲がある。 
バイタリティも強く、才能的にはテンさんより上だと思える。 
しかし、今は家庭路線で売れ筋道を走っていて、それで才能は枯渇寸前です。 
毎日かあさんの最近は全然面白くない。 
西原底力があるので、また別のことをやりだすかもしれんが・・・。 
調べてないが、もうしているかもしれぬ。 テンさんの例があるからね。

脱線してしまったが、 何が書きたかったかというと、「テンさんにはもっと面白い漫画を
描いてほしいな」ということです、と最初は書いたのだが、訂正する。 
実際に沢山書いているようですし、古本市場に出回れば買って読みますが、もう別に
面白い漫画を期待していません。 

うつから回復して元気そうなツレさんには、一層期待していません。 
更なるエッセイ本はもう読まない。 ツレさん、ごめん。 結局同病者に悪口を書いてしまった。   
 




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