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2014年5月29日木曜日

外国の風車 II

 


風車観光編の続きである。 風車といえば、風車を怪物に見立てて突進する
ラ・マンチャの男 ドン・キホーテ を思い出す。

風車に突進する ドン・キホーテ
                       (ギュスターヴ・ドレによる挿絵)


映画にもありました。


「ラ・マンチャの男」(1972年) ドン・キホーテは、ピーター・オトゥール、
ドルシネア姫(実は、宿の下女アルドンサ)は、ソフィア・ローレンが演じています。
バックに見えるのが、今回話題にしたい カンポ・デ・クリプターナ(Campo de Criptana)風車群
です。

 
 



                カンポ・デ・クリプターナ風車群

 
       スペイン中央平原 ラ・マンチャ地方の小さな町 コンスエグラ Consuegra の南側に、
東西幅で約500m 南北に1.5km、細長く小高い「カルデリコの丘 Cerro Calderico」がある。
カルデリコの丘の北端寄りに建つ要塞は、元々8世紀にモロッコ方面からイベリア半島へ進出して来たムーア・イスラム勢力が基礎を築き、その後12世紀になり聖ヨハネ騎士団が強固に増改築したもので、当時、騎士団のスペインの本拠地でもあった。
コンスエグラの風車群は、要塞が残るカルデリコの丘の稜線に沿って、適切な位置に配置され

並んでいる。
かつて風車小屋では、強い風の力を厚布を張った4枚の大羽根で受け、その回転力を

重力ハンマーの上下運動に転換して、小麦や豆など穀物の脱穀や粉砕作業を行っていた。
現在10基が残されている。

その他にも、風車の丘があり風車が何基か残っている。 簡単に引用する。

アルカサール・デ・サン・ファン Alcazar de San Juan風車の丘

 アルカサール・デ・サン・ファンの町はカンポ・デ・クリプターナから東方へ8kmの距離である。アルカサールはローマ時代の遺跡も残る交通の要衝であり、町の中心部から南東3kmの平原に盛り上がったサン・アントンの丘に4基の風車が残されている。

モタ・デル・クエルヴォ (Mota del Cuervo)風車の丘

カンポ・デ・クリプターナから北東へ25km離れた、古い町モタ・デル・クエルヴォの東側の丘にある。きれいに復元整備された6基の風車が立っている。


プエルト・ラピセ (Puerto Lapice)風車の丘

 コンスエグラの町から南東へ約17kmの距離にある小さな町プエルト・ラピセの東方の丘にも
3基の風車が残されている。

 エレンシア(Herencia) 風車の丘

アルカサール・デ・サン・ファンから南西へ10kmほど、プエルト・ラピセとの丁度中間付近にエレンシア村がある。村の東方の低い乾いた丘に4基の風車が立っている。

 テンブレーケ(Tembleque)風車の丘

 コンスエグラの北方30kmの小さな町テンブレーケの西側を走る国道脇の低い小さな丘に
2基の風車が残っている。

ロス・イェベネス (Los Yebenes) 風車の丘

 トレドから南側へ下れば、果実栽培で知られた町ロス・イェベネスとなる。この露岩とナラの木などオーク樹と潅木が茂る峠の西側尾根にも、2基の風車が残されている。

 コンスエグラ観光局 http://www.consuegra.es/

またもや、観光局の回し者になってしまった。 行ってみたい場所であります。

風車の前方横手に入り口があります。



スペインは、風に恵まれた国である。 そのスペインで昨年初めて、風力発電が電力供給源の
トップになったことが送電企業の報告書で分かった。全発電量の21.1%を占め、原子力発電の21%をわずかに上回る。これに石炭火力発電、水力発電が続く。
風力発電施設は国内のおよそ150ヶ所に点在している。 



スペイン中部・グアダラハラ(Guadalajara)にある設備容量208メガワットの
マランチョン風力発電所(Maranchon Wind Farm)。

動画で見てください。  MARANCHON -GUADALAJARA- VISITA 

航空写真でみるとこのような配置になっている。




ここで、このような風車群が世界中でどのように建造されているかを調べてみた。

集合型風力発電所

集合型風力発電所またはウィンドファームwind farm)は、多数の風力タービンを1カ所に設置し発電する施設。大規模なものでは数百平方マイルの広大な敷地に数百の風力タービンが並ぶが、タービンとタービンの間の土地は農耕など他の用途に利用できる。洋上に設置される場合もある。

世界的な風力発電設備の数は2011年の4万1,236個より増加した。全体の電力容量は238,351 MWとなっている。 2010年末の197,637 MWより、20.6%増加している。 これらの内、新規の風力発電が全体の半分に及び、過去2年に比べ、伝統的な市場のあるヨーロッパと北アメリカ以外から参入となる。景気が続く中国が主で、18,000 MWの設備全体の半分近くを占める。中国は今、62,733 MWの風力発電設備を持っている。
2011年、世界83カ国が商利用で風力を使っている。

中国が、世界一の風力国なのである。知らなかった。 

そこで、ウィンドファーム について調べた結果を次回紹介するのである。

外国の風車 III へつづく。


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