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2017年6月29日木曜日

西宮神社 II

西宮神社の2回目である。まづは境内社を紹介していこう。案内舎で記されているように沢山ある。神社のホームページによると、十一境内末社と一つの境外末社があり、夫々の時代に夫々の信仰が入ってきた場所である事がわかるとある。

境内、境外末社十二社の配置図




今回はこの全ての末社を紹介したい。いささかマニアックですが・・・。

1.火産霊神神社 


ご祭神: 火皇産霊神カミムスビノカミ)  

中国の舞龍図より  日本では神皇産霊尊とされている。

貞享三年(一六八六)の絵図にも火之大神とあり、通称愛宕さんと呼ばれ火伏せの神として信仰されています。


社殿

2.百太夫神社 

ご祭神: 百太夫神  


「十日えびす」を前にした正月五日、人形遣い達の祖神、百太夫神を祭る境内末社・百太夫神社(ひゃくだゆう じんじゃ)で、百太夫神社祭が執り行われます。えびす様の信仰が今日のように全国に広まったのは、室町時代以降西宮の散所村(現・西宮市産所町)に住んでいた人形遣い達が、えびす様のご神徳を人形操りに託して全国を廻った事が大きな要因の一つと考えられています。この人形遣い達は、江戸時代になると西宮を離れ淡路島に移ってしまい、現在は国の重要無形民俗文化財に指定されている淡路島の人形浄瑠璃や大阪の文楽となったと言われています。

淡路人形浄瑠璃の祖先がこの地に住んでいたとは知らなかった。
淡路人形まつり
淡路人形浄瑠璃 三味線師匠 鶴澤友路
淡路人形の頭

芸能の神様であり、子どもの守り神様でもある。



真新しい拝殿です。両脇には芸能上達扇子が奉納されている。

小ぶりであるが、金文字の百太夫の社額が掛かっている。

3.六甲山神社 

ご祭神: 菊理姫命 (ククリノヒメノミコト)

慶長期以前から六甲山山頂には白山権現が祀られ、石宝殿と呼ばれていました。六甲山一帯は古くは廣田神社の社領であり、此れの分社・遥拝所として寛政元年(一七八九)、浜南宮の中に勧請されました。

地元六甲山の守り神でした。石宝殿のある六甲山神社にはまだお詣りしていない。若い頃、ハイキングで石宝殿には行ったことがあるが、すっかり忘れている。足腰が動けるうちにお詣りせねばならない。何かと気忙しいことである。


社殿

4.大國主西神社 

ご祭神: 大己貴命   (オオナムチノミコト) 
     少彦名命 (スクナビコナノミコト) 

この画像しか適切なのが見つからない。



大國主西神社」とは、延喜式神名帳・攝津国菟原郡にある大國主西神社とも言われているが、元は境内の阿彌陀堂という仏堂で、享保二十年(1735)、大己貴命 少彦名命二柱を勧請し神社にしたとものとされている。明治七年十一月、「西宮神社」「大国主西神社」共に県社と定めるとの指令があり、西宮神社の境内に同じ県社の大国主西神社が存する関係であったが、社務社入を司る祠掌は西宮神社に在り、戦後は当然の如く大国主西神社は社格を持たぬ神社として、西宮神社境内神社となっている。

過っては、県社として西宮神社境内にあったのだが、戦後落ちぶれて社格を持たない境内社になっている。経済の実権を西宮神社に握られていては当然の成り行きである。


拝殿は立派でそれなりの規模を持つ。

社額


5.神明神社 

ご祭神: 豊受比女命 トヨウケビメ) = 大宜都比売(おおげつひめ)の画像
イネを手に持っている。


明治六年、大阪奉行所西宮勤番所より移転遷座する。御祭神は食物を司る神稲荷神にもかぞえられる為、祭日は初午の日となっている。

お稲荷さんの神ですね。それで朱稲荷鳥居が並んでいるわけです。


社額 神明神社とある。稲荷社とか稲荷大神の表記ではない。

拝殿稲荷提灯

守り神のお狐様2匹


6.松尾神社

ご祭神: 大山咋命 (オオヤマクイノカミ)

大山に杭を打つ神、すなわち大きな山の所有者の神を意味し、山の地主神であり、また、農耕(治水)を司る神とされる。人格神としての画像は見当たらない。

   田彦命  (サルタヒコノミコト) 

 


   住吉大神 (スミヨシオオカミ) 
何度も同じ画像紹介しているので省略

境内西側、神明社南に並ぶ末社。寛政二年(一七九〇)、当地酒家仲一同が酒造繁栄祈願の為奉斎。

社殿

7.市杵島神社 

ご祭神: 市杵島姫命 イチキシマヒメノミコト)

何度も紹介しているが、宗像三女神の一柱で、水の神である。今回はダンジリの刺繍飾りより。



貞享三年(一六八六)の古絵図によると、池の島に弁財天を祀っているのが判り、これが市杵島神社のことと思われる。



社殿  神池の傍に祀られている。


8.宇賀魂神社

ご祭神: 宇賀御魂命 (ウガノミタマノミコト)

今回もこの画像




神池にある末社。農業を始め産業の繁栄を司る神で稲荷社に多く祀られる。室町時代中期、文明年間には既に鎮座されていた。

稲荷社の摂社で、相当古い昔(室町時代)から祀られていたようである。
 社殿

9.沖恵美酒神社 

ご祭神: 沖恵美酒神 (オキノエミスノミコト)




元は境内外の洗戎(現・荒戎町)に鎮座、明治五年境内現在地に遷座したものです。通称「あらえびすさん」と親しまれていますことから、えびす様の荒御魂を祀っているとも言われています。


拝殿


社額


石碑

人間は なぜにうつむく 空無限



句の作者は時の川柳社の会長で西宮市にお住まいの小松原爽介さんです。

あらえびす様の絵馬掛所 




10.梅宮神社  

境内の外にある。既に前回紹介しているが、コンプリートを目指すため再記する。
赤門横に鎮座している。  

ご祭神: 酒解神  (サカトケノカミ)



赤門外にあり酒解神(大山祇神)を祀る。嘉永四 年、それまで松の御神木のみであったのを、社殿を建て祭るようになった。


社殿




11.庭津火神社 

ご祭神: 奥津彦神 (オキツヒコノカミ) 
     奥津比女神 (オキツヒメノカミ) 

適切な画像が見つからないので、このお札にする。



貞享三年(一六八六)の絵図には「荒神」と示されている。社殿はなく、塚形の封土を拝する古代祭祀の形のようにも見える。御祭神は竈の神とされていて、「荒神」と重なるが、神社名の庭津火神は土地の神の性格が強く、不明な面もある。



前から見ると社殿の様にみえるが実はさにあらず。


横から見ると、このように奥行なしの板舎である。


12.住吉神社 


この神社はまだ参拝していない。境内からかなり離れたところにあり、境外末社とは知らなかったためである。次の機会に画像を収集することにする。

ご祭神: 住吉三神 西宮大神

速秋津姫神 (ハヤアキツヒメノカミ)  


 

ここから一キロメートルほど南の海岸近くにある。西宮の人、當舎屋金兵衛が築港の大事業を起こすに当り、文化二年(一八〇五)海上運輸、漁労の安全繁栄を願い住吉の大神を勧請したとされている。七月三十一日は住吉神社夏祭が行われ、船だんじり(山車・壇尻)を子供らが引いて、西波止町近隣七町を回ります。


今回はこれでおしまい。IIIにつづく。



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