前回に 新世界の七不思議 を書いたので、今回は本家の世界の七不思議 である。
Wikipediaによると、定義はこのようになっている。
世界の七不思議(せかいのななふしぎ)
古典古代(古代ギリシャ・古代ローマ時代)における7つの注目すべき建造物のことである。
現在一般的には、紀元前2世紀にビザンチウムのフィロンの書いた「Επτά θαύματα του αρχαίου κόσμου(世界の七つの景観)」の中で選ばれた、古代の地中海地方に存在していた7つの巨大建造物を指す。
という事で、何も不思議な建造物を表現している訳ではない。
一般的に挙げられる七不思議は以下の7つである。
- ギザの大ピラミッド
- バビロンの空中庭園
- エフェソスのアルテミス神殿
- オリンピアのゼウス像
- ハリカルナッソスのマウソロス霊廟
- ロドス島の巨像
- アレクサンドリアの大灯台
バビロンの空中庭園とバビロンの城壁が誤って同一視された結果、「アレクサンドリアの大灯台」が導入されたとされる。
これらのほとんどは地震や破壊などで消滅してしまい、「ギザの大ピラミッド」のみが現存する唯一の建物になっている。
早速、野次馬根性を出して見てまわろう。
1.ギザの大ピラミッド
ピラミッド建築の頂点とされる「クフ王のピラミッド」。
エジプトのギザに建設された。世界の七不思議で唯一現存する建造物である。
このピラミッドはエジプト第4王朝のファラオ、クフ王の墳墓として紀元前2540年頃に20年以上かけて建築されたと考えられている。
完成時の高さ146.6mは、14世紀にリンカン大聖堂が完成するまで世界で最も高い建造物であった。
大ピラミッドなので、特大画像。
2.バビロンの空中庭園
フィロンが選んだ「世界の七不思議」の建造物の一つの屋上庭園。
名前からは、重力に逆らって空中に浮かぶ庭園が連想されるが、実際には高台に造られた庭園である。
絵画に描かれたバビロンの空中庭園
3.エフェソスのアルテミス神殿
紀元前7世紀から紀元3世紀にかけてエフェソス(現在のトルコ)に存在した、アルテミスを奉った総大理石の神殿である。
これが復元図。
4.オリンピアのゼウス像
紀元前435年に古代の高名な彫刻家ペイディアスによって建造された、天空神ゼウスの彫像。
これがファイナルファンタジーで用いられた想像図。
ハンガリーの切手にもなっている。 調べてみると、所有してました。
5.ハリカルナッソスのマウソロス霊廟
マウソロスとその妻アルテミシアの遺体を安置するために造られた霊廟である。
ギリシア人建築家のピュティオスとサテュロスによって設計され、スコパス、レオカレス、ブリュアクシス、ティモテオスという4人の高名な彫刻家によってフリーズ(彫刻帯)が施された。
トルコのイスタンブールにある、そのミニチュア模型。
マウソロス霊廟をモデルとして、アメリカのワシントン市で建設されたもの。
6.ロドス島の巨像
紀元前3世紀頃にリンドスのカレスによってエーゲ海南東部のロドス島に建造された、太陽神ヘーリオスをかたどった彫像(コロッソス)。世界の七不思議の一つ。
全長は34メートル。台座まで含めると約50メートルになり、現代のニューヨークの自由の女神像に匹敵する大きさであった。
ヘーリオスは同じ太陽神のソルやアポロン(ローマ名アポロ)と混同されたため、アポロの巨像とも呼ばれる。
その銅板画。
再建想像図
7.アレクサンドリアの大灯台
紀元前3世紀頃にエジプトのアレクサンドリア湾岸のファロス島に建造された灯台。
ファロス島の大灯台、あるいはアレクサンドリアのファロスとも呼ばれる。
ファロス島は、アドリア海に同名の島(現在のフヴァル島)があるが、それとは別で、アレクサンドリア港の一方の端に人工の埋め立てにより出来上がった半島の突端にあった小さな島である。
その模型。
想像図
調べて見るまで知らなかったのだが、中世の七不思議というのもある。この7件である。
時代の変遷とともに、ヨーロッパ人の地理的知識が広がり、七不思議として世界中の建造物が選ばれるようになった。
選者・年代ともに不明(14世紀以降と見られる)ながら、次の7つが一般に挙げられる。
- ローマのコロッセウム
- アレクサンドリアのカタコンベ
- 万里の長城
- ストーンヘンジ
- ピサの斜塔
- 南京の大報恩寺瑠璃塔(陶塔。中文)
- イスタンブルの聖ソフィア大聖堂
1.ローマのコロッセウム
前回紹介済み。
2.アレクサンドリアのカタコンベ
その1部の画像。
コームッシュアーファのカタコンベ(アレキサンドリア)。
もとは貴族階級の墓地だったが、3世紀以降一般的な共同墓地となった。
残されたレリーフには、古来からのエジプトの神々のほか、ディオニュソスのようなギリシアの神々も登場する。
3.万里の長城
姫路 太陽公園 VI で紹介済み。
4.ストーンヘンジ
ロンドンから西に約200kmのイギリス南部・ソールズベリーから北西に13km程に位置する環状列石(ストーンサークル)のこと。現在のイギリス人、アングロ・サクソン人がブリテン島に移住した時にはすでに存在していた。
5.ピサの斜塔
これは、35年前に現物を見たことがある。
ピサの斜塔 Torre di Pisa (イタリア語) | |
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基本情報 | |
所在地 | イタリア |
座標 | 北緯43度43分23秒 東経10度23分47.10秒 / 北緯43.72306度 東経10.3964167度座標: 北緯43度43分23秒 東経10度23分47.10秒 / 北緯43.72306度 東経10.3964167度 |
宗教 | カトリック教会 |
州 | トスカーナ州 |
県 | ピサ県 |
教会的現況 | 公開 |
ウェブサイト | http://www.opapisa.it/en/home-page.html |
建設情報 | |
建築家 | ボナンノ・ピサーノ |
建築形式 | 鐘楼 |
建築様式 | ロマネスク建築 |
着工 | 1173年 |
完成 | 1372年 |
建築物詳細 | |
最長部(最高) | 55.86メートル (183.3 ft) |
資材 | 大理石 |
イタリアのピサ市にあるピサ大聖堂の鐘楼であり、世界遺産「ピサのドゥオモ広場」を構成する観光スポットである。
高さは地上55m、階段は297段あり、重量は14,453t、地盤にかかる平均応力は50.7tf/m2と見積もられている。
一時傾斜の増大と倒壊の危惧があったがその後の処置により、当分問題ないと判断されている。
6.南京の大報恩寺瑠璃塔(陶塔。中文)
明の太宗・永楽帝(在位1402年~1424年)がその母のために建てた大報恩寺塔は、瑠璃瓦と白磁磚(レンガ)、瑠璃磚で造られた美しい塔で、別名「陶塔」「瑠璃宝塔」とも呼ばれたと史書にある。高さは約78mあり、当時の南京で最高の建築物であった。その美しさと珍しさから、イタリアのピサの斜塔と並んで中世には「世界七不思議」の1つに数えられている。
その銅板画
現在復元が進められているそうだ。
7.イスタンブルの聖ソフィア大聖堂
これも10年前に、トルコへ旅行したときに見てきました。壮大かつ華麗なイスラム寺院です。ユネスコ世界遺産ですね。
アヤソフィア Ἁγία Σοφία Ayasofya Sancta Sophia | |
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アヤソフィア
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所在地 | イスタンブル(かつてのコンスタンティノポリス)、トルコ |
設計者 | ミレトスのイシドロス トラレスのアンテミオス |
種類 |
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資材 | 石、brick |
全長 | 82 m (269 ft) |
幅 | 73 m (240 ft) |
高さ | 55 m (180 ft) |
建設開始 | 532年 |
完成 | 537年 |
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アヤソフィア
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英名 | Historic Areas of Istanbul | ||
仏名 | Zones historiques d'Istanbul | ||
登録区分 | 文化遺産 | ||
登録基準 | (1),(2),(3),(4) | ||
登録年 | 1985年 | ||
公式サイト | ユネスコ本部(英語) | ||
地図 | |||
使用方法・表示 |
トルコのイスタンブルにある大聖堂。
東ローマ帝国(ビザンツ帝国・ビザンティン帝国)時代に正統派キリスト教の大聖堂としての建設を起源とする。
帝国第一の格式を誇る教会、コンスタンティノープル総主教座の所在地であったが、1204年から1261年まではラテン帝国支配下においてローマ・カトリックの教徒大聖堂とされていた。
その後は1453年5月29日から1931年までの長期間にわたりモスクとして改築を繰り返し使用されて現在の特徴的な姿となり、後に世俗化された。1935年2月1日から博物館(トルコ語: Ayasofya Müzesi)として使われている。
東ローマ帝国の代表的な遺構であり、しばしばビザンティン建築の最高傑作と評価される。
その偉容。
全て紹介したので、これでおしまい。
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