引きつづき
ギザの観光である。今回は
三大ピラミッドと並んで有名な
スフィンクスの見学。
クフ王のピラミッド南側にある衛星ピラミッド。女王のために建設されたピラミッドとされる。
カフラー王の母である
ヘヌトセンのピラミッド
クフ王の妹であり妻でもあった
メリテレスのピラミッド
杭石の列
写真では写っていないが、左側にも崩れたもう一基のピラミッドがある。
クフ王の母・
ヘテプヘレスのピラミッドである。 さる旅行社のブログページからその画像を入手したので記録のためアップしておく。
ご覧のように3基ともピラミッドとしての規模は小さい。
それに比して
クフ王のピラミッドの巨大な事!
ラクダの乗り場 安易に乗ると大金をふんだくられる。
三大ピラミッド
スフィンクスの見学場所にバスで向かう。
車窓から見た
スフィンクスの全体像。
スフィンクスの正面像。 その背後に参道と
カフラー王のピラミッドが見える。
バスから降りて、
カフラー王の河岸神殿に向かう。
河岸神殿の石柱
床は
ルクソールの
アラバスターで造られている。
神殿を抜けると、正面は四角い巨大な窪地になっており、その中央に
スフィンクスが坐している。
頭部
鼻とヒゲはないが、凛々しいお顔である。鼻はアラブ人の侵攻により削りとられ、ヒゲはイギリス人により持ち去られ現在
大英博物館にある。
観光風景
スフィンクスをこの目で見たという証拠写真 隣の赤ちゃんが証人。
ここで、Wikipediaからの解説を引用する。
ギザの大スフィンクス(Great Sphinx of Giza)
巨大なスフィンクスの石像である。古代エジプトの古王国時代に作られ、カイロ郊外、ギザのギザ台地の、三大ピラミッドのそばにある。
一般には単に「スフィンクス」と呼ばれることも多い。現代アラビア語では「畏怖の父」の意味。
全長73.5m、全高20m、全幅6m。一枚岩からの彫り出しとしては世界最大の像である。 ちなみに、頭の部分だけ、別の場所から運ばれてきた硬質石灰岩で造られており、完全な一枚岩ではない。
ガイドブックからの追加説明:
スフィンクスはファラオの顔とライオンの体を持つ神聖な存在とされていた。敵を打ち滅ぼし王家や神々を守護すると考えられており、死後に神格化したファラオと猛獣の王ライオンを組み合わせて生み出された伝説だといわれている。
有名なスフィンクスの謎というのがありますね。
朝には四つ足、昼には二本足、夜には三つ足で歩くものは何か
という問いで、答は人間というやつです。
でもこれは、ギリシャ神話にあるお話でエジプト神話にはない。ギリシャ神話では、スフィンクスは、ライオンの身体、人間の女性の顔、鷲の翼を持った存在として描かれている。
なぞ解きやゲームを好む怪獣である。
画家モローの描くところのスフィンクス 頭部と胸はとても色っぽいですね。
オイディプス神話によれば、フェキオン山に住んでいたスフィンクスは、旅人を捕らえて謎を出し、答えられぬ者を食べていた。この謎が解かれた時スフィンクスの災いから解放されるであろう という神託をテーバイ人達は得ていたため、この謎を解くべく知恵を絞ったが 何人も解く事は出来なかった。テーバイに来たオイディプスはこの謎を解き、スフィンクスに言った。 答えは人間である。
何となれば人間は幼年期には四つ足で歩き、青年期には二本足で歩き、 老いては杖をついて三つ足で歩くからである。
最近はつえを2本ついて歩く老人を見受ける。それに車椅子の老人も多い。3本足では死ねないことになってきた。厄介なことです。
脱線した。
実際のスフィンクスに戻る。この巨大石像は石灰岩の丘を彫り下げて建造したもので、その四角い窪地の中にスフィンクスは位置している。
窪地の周りは高台になっていて、その片側が観光用の通路になっている。
通路
それではスフィンクスの拡大写真集である。 巨大なので部分写真を組み合わせる。
ななめ正面前足部分
横顔
胴体と後ろ足
後頭部
臀部
後方からの全体像 巨大ナメクジのようである。
窪地の角
スフィンクスは前半身の状態からも分るように、首や背中の部分は風により浸食されている。その理由の説明(by Wikipedia):
ギザ台地の石灰岩は硬い層と柔らかい層が交互に積み重なっている。胴体の凸凹は硬い層より柔らかい層が風化により差別侵食された結果である。それに加え、ギザ台地はその由来から塩分を多く含み、毛細管現象により表面に析出した塩分が膨張することで表面が脆くなって剥離し、大スフィンクスは建造以来常に、そして現在も、崩壊し続けている。
スフィンクスのような堅牢な石でできた歴史遺産とて崩壊は免れない。ピラミッドより寿命が短いとは意外であった。
今回はこれでおしまい。