昨日、母親の付き添いで病院に行ったとき、待ち合わせの薬局に置いていたTVで、高倉健が
亡くなったことを知った。83歳であった。
俳優として、功成り名を遂げ、大往生とは思うが、やはりファンとしては、淋しい思いがする。
高倉 健(たかくら けん、1931年2月16日 - 2014年11月10日)
日本の俳優・歌手。愛称、健さん。福岡県中間市出身、身長180cm、血液型B型。高倉プロモーション所属。戦後の日本を代表する映画スターである。半世紀以上活躍しており、代表作は映画『網走番外地』シリーズ、『日本侠客伝』シリーズ、『昭和残侠伝』シリーズ、『新幹線大爆破』、『幸福の黄色いハンカチ』、『八甲田山』、『南極物語』、『鉄道員(ぽっぽや)』など、いずれも邦画史上に残るヒットを記録している。2006年度文化功労者。2013年には文化勲章を受章した。
偉大な映画俳優です。新聞記事では、日本のクリント・イーストウッドとあったが、そんな見方ができるのかと少し意外であった。 私のイメージとしては、任侠映画の健さんの印象が強い。
ヤクザ映画以降の作品で、健さんは国民的な大スターになったと思う。
あるブログでは、このような順位になっていた。 ヤクザ映画は、1篇も挙げられていない。
第10位 新幹線大爆破
第9位 幸福の黄色いハンカチ
第8位 野生の証明
第7位 君よ憤怒の河を渡れ
第6位 鉄道員
第5位 南極物語
第4位 居酒屋兆治
第3位 夜叉
第2位 冬の華
第1位 八甲田山
幸福の黄色いハンカチを見て、感動したのは事実だが、健さんの演技がうまいというより脚本が優れているからだと思っていた。健さんのキャラがあってこそ、感動作になったというのは、後で気づいたことだ。
この作品では、故渥美清も出演している。
健さんの座右の銘は、
往く道は精進にして、忍びて終わり悔いなし
この言葉は天台宗・比叡山延暦寺の大阿闍梨、酒井雄哉から贈られたものです。
男らしくてストイックで、我々の世代(団塊の世代)は、みんな健さんの生き様に憧れていたように思う。 画家の横尾忠則は、そうですよね。 若いときの健さんの映画について書く。
東映やくざ映画の、極め付きのスターでした。
45年位前の尼崎には三流館が2,3軒あり、そこでは5本立ての映画をやっていて、その殆どがヤクザ映画もしくはピンク映画でした。 そこで、健さんのヤクザ映画をよく見たものです。それと、石原裕次郎、小林旭の映画ですね。しばらくすると、ヤクザ映画は仁義なき戦いのシリーズが始まり、これはメチャクチャ面白かった、さらに子連れ狼や女囚さそりのシリーズも始まり、寅さんシリーズは健在だし、当時映画は斜陽とはいえまだまだ活気がありました。
私の記憶する映画での健さんのお姿です。その台詞
死んで貰います
は、非常に有名ですね。 気にくわないことを言うやつには、このセリフをいってふざけていたもんです。また、主題歌の『昭和残侠伝』も歌っていました。
昭和残侠伝のシリーズでも、『昭和残侠伝 死んで貰います』というのがある。
全9作で、一作目は1965年10月なんですね。 以下7年にわたりつづく。
第1作『昭和残侠伝』(1965年10月1日公開 東映東京撮影所製作)
- 監督:佐伯清、脚本:村尾昭、山本英明、松本功
- 出演:高倉健、池部良、三田佳子、江原真二郎、松方弘樹、梅宮辰夫、他
- 第2作『昭和残侠伝 唐獅子牡丹』(1966年1月13日公開 東映東京撮影所製作)
- 監督:佐伯清、脚本:山本英明、松本功
- 出演:高倉健、池部良、三田佳子、津川雅彦、三島ゆり子、芦田伸介、他
- 第3作『昭和残侠伝 一匹狼』(1966年7月9日公開 東映東京撮影所製作)
- 監督:佐伯清、脚本:松本功、山本英明
- 出演:高倉健、池部良、藤純子、島田正吾、扇千景、他
- 第4作『昭和残侠伝 血染めの唐獅子』(1967年7月8日公開 東映東京撮影所製作)
- 監督:マキノ雅弘、脚本:鈴木則文、鳥居元宏
- 出演:高倉健、池部良、藤純子、津川雅彦、金子信雄、加藤嘉、他
- 第5作『昭和残侠伝 唐獅子仁義』(1969年3月6日公開 東映東京撮影所製作)
- 監督:マキノ雅弘、脚本:山本英明、松本功
- 出演:高倉健、池部良、藤純子、待田京介、志村喬、他
- 第6作『昭和残侠伝 人斬り唐獅子』(1969年11月28日公開 東映東京撮影所製作)
- 監督:山下耕作、脚本:神波史男、長田紀生
- 出演:高倉健、池部良、片岡千恵蔵、大木実、小山明子、他
- 第7作『昭和残侠伝 死んで貰います』(1970年9月22日公開 東映東京撮影所製作)
- 監督:マキノ雅弘、脚本:大和久守正
- 出演:高倉健、池部良、藤純子、加藤嘉、中村竹弥、長門裕之、他
- 第8作『昭和残侠伝 吼えろ唐獅子』(1971年10月27日公開 東映東京撮影所製作)
- 監督:佐伯清、脚本:村尾昭
- 出演:高倉健、池部良、鶴田浩二、松方弘樹、松原智恵子、他
- 第9作『昭和残侠伝 破れ傘』(1972年12月30日公開 東映東京撮影所製作)
- 監督:佐伯清、脚本:村尾昭
- 出演:高倉健、池部良、鶴田浩二、星由里子、北島三郎、安藤昇、他
それと、網走番外地のシリーズですね。網走刑務所のやくざの脱走者を演じていた映画です。
これまた、主題歌の『網走番外地』を歌っていた。 このシリーズも何本も見た。
『昭和残侠伝』のシリーズより、ずっと前だと記憶していたが、これまた違っていた。わずか半年前でした。 健さんのシリーズとして映画化されるまでに、色んな経緯があったようである。
網走番外地 (東映)
Wikipedia の作品リストでは、石井輝男監督作品とその他監督の作品に分けられている。
石井監督作品
- 網走番外地
- 続 網走番外地 (1965年度興行収入ベスト10 : 6位)
- 網走番外地 望郷篇 (1965年度興行収入ベスト10 : 4位)
- 網走番外地 北海篇 (1965年度興行収入ベスト10 : 2位)
- 網走番外地 荒野の対決 (1966年度興行収入ベスト10 : 9位)
- 網走番外地 南国の対決 (1966年度興行収入ベスト10 : 3位)
- 網走番外地 大雪原の対決 (1966年度興行収入ベスト10 : 1位)
- 網走番外地 決斗零下30度 (1967)
- 網走番外地 悪への挑戦 (1967)
- 網走番外地 吹雪の斗争 (1967)
※1965年度 (65年4月~66年3月)、1966度(66年4月~67年3月)
DVDのカバーだが。
他監督作品は、新新網走番外地シリーズとなる。
- 新網走番外地 (1968)
- 新網走番外地 流人岬の血斗 (1969)
- 新網走番外地 さいはての流れ者 (1969)
- 新網走番外地 大森林の決斗 (1970)
- 新網走番外地 吹雪のはぐれ狼 (1970)
- 新網走番外地 嵐を呼ぶ知床岬 (1971)
- 新網走番外地 吹雪の大脱走 (1971)
- 新網走番外地 嵐呼ぶダンプ仁義 (1972)
横尾忠則画伯は、さいはての流れ者のポスターを描いている。良いですね~。
合掌
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