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2016年3月19日土曜日

バルセロナ旅行記 XIV

グエル公園編の2回目である。何事もまづ予備知識が必要なので、Wikipediaからその概略説明を引用する。


世界遺産アントニ・ガウディの作品群
(スペイン)
グエル公園
グエル公園
英名Works of Antoni Gaudí
仏名Les œuvres d’Antoni Gaudí
登録区分文化遺産
登録基準(i)(ii)(iv)
登録年1984
拡張年2005
公式サイト世界遺産センター

グエル公園(カタルーニャ語:Parc Güell, 英語:Park Guell

スペインのバルセロナにある公園で、バルセロナの街が一望できる。1984年にユネスコの世界遺産に登録された。アントニ・ガウディの作品群の1つである。

施主のエウゼビ・グエル伯爵アントニ・ガウディの夢が作り上げた分譲住宅で、1900年から1914年の間に建造された。


エウゼビ・グエル

広場、道路などのインフラが作られ60軒が計画されていたが、買い手がつかず、結局売れたのは2軒で、買い手はガウディ本人とグエル伯爵だけであったという。グエル伯爵の没後に工事は中断し、市の公園として買いとられた。


現地には日本語による解説パンフがあったので、それをアップする。6つ折り1枚もので、かなり詳しい説明がなされている。スペイン語版の翻訳とおぼしきで、訳文は余りこなれていない。

表紙 

左下にグエル公園の市場で佇むグエル伯爵の写真がある。 ガウディの建築センスにグエル伯爵はほれ込み、将来の複合都市住宅の様相や構成要素のイメージについて深い議論を重ねて、建設を開始した。結局は売れずに工事は中断してしまい、その跡が公園になった訳である。



裏ページ

1900年でのバルセロナの地図。
当時もバルセロナは見事に区画整備されているが、さらに都市化の拡大を求めていた。その流れに沿って、グエル伯爵は当時はげ山として知られていた地区に富裕層のための新興住宅地の建設を計画した。その依頼をガウディにしたのである。下地図のクラブ印の場所。 




内ページは見開きでグエル公園の見取り図になっていて、建設当時の写真が添えられている。なお、文章は拡大して頂ければ読めます。

その左部分


右部分



それでは公園の写真紹介を始めよう。

公園内から見た守衛小屋


同じく管理小屋の壁面

正面入り口の大階段 モニュメント階段と呼ばれている。 中央部にある女性の腰かけている部分が第一噴水である。


階段中央部分  これが第二噴水で、トレンカディスによる粉砕タイルで装飾された円盤のモニュメントが特徴的。

トレンカディス

trencadísはモデルニスモ期によくつかわれた工法であるが、必ずしもガウディの発明ではなく、伝統的に使われていた。基本的には割れて製品化できないセラミックを使ったり、局面のある部分を水から保護、あるいは装飾するために細かく割ったセラミックを張り合わせて一種のモザイクとすることだが、広くポピュラーに使われている。



そのほぼ中央にあるのが、この公園のシンボルでもあるトカゲの噴水トレンカディス工法により制作された際立った例とされる。トカゲの皮膚を表現するのにピッタリな訳ですね。ちなみにここではトカゲと書いたが、正確にそう記されているわけではなく、ドラゴンサラマンダーワニとも言われている。


その前で記念写真を撮って貰った私。ちなみに右上のにこやかな女性はワイフではない。ワイフの撮ってくれた写真なのでこのままにしておく。


トカゲ様の横からみたお姿。


上部の噴水。 蛇の尻尾を表現している。


噴水の上にあるベンチ  その上部は口を開けたひさしの様になっている。


階段上の市場入り口の柱群。


市場入り口である柱のホール  このようにドーリア式の柱が立ち並んでいる。全部で86本で、各柱の高さは6mで直径1.2mである。足元の1.8mの高さまでは、トレンカディスで覆われている。

 
 
その屋根の部分
 
 
 
階段上からの眺め。 正面入り口部分 


 
 施工主であるグエルの家

 
階段上から見たトカゲとヘビの噴水


柱のホール  柱は石造りでなくモルタルとリサイクル資材で作られている。その内側には、巨大な広場に降った雨水を階下の貯水槽に送りこむ管が入っている。単なる柱ではないのである。



天井部分は、半球状のヴォールトである。その表面は白い破砕タイルでトレンカディス方式により覆われている。

ヴォールト(英語:vault)

アーチを平行に押し出した形状(かまぼこ型)を特徴とする天井様式および建築構造の総称である。 日本語では「穹窿(きゅうりゅう)」と訳される。

 
また4本の柱があるべき天井部分には、春夏秋冬を表現するメダイヨンが飾られていた。この時は、修理中らしく現物は見られなかっった。



このような直径3mのメダイヨンらしい。

 
 
小さなメダイヨンは、写真に撮ることができた。その幾つかの画像。
 

 

 
 
 
柱のホールを抜けてオーストリアの庭にでる。その風景を見よう。
  
石垣のアーチ橋


アーチ橋上のヤシの木

庭の生垣

この小路は、市場上に広がるラ・ナトゥーラ広場に通じる。


石垣の通気口に羽根を休めている鳩


ラ・ナトゥーラ広場の仕切り部分は、蛇行ベンチになっている。そのモザイク模様。


広場では、蛇行ベンチはこのようになっている。


ベンチのモザイク模様は、変化に富んでおり具象的、抽象的なコラージュが組み合わされている。

この蛇行ベンチガウディではなく、その協力者であるジュゼップ・マリア・ジュジョールにより1910年から1914年にかけて設計された。

ジュゼップ・マリア・ジュジョール

コンクリートブロックにトランカディスと円い柱の陶器破片が装飾されている。

それらを見ていこう。






蛇行ベンチの紋様はもっと沢山写したのだが、家族や観光客が写っているので残念だがアップできない。個人情報の保護のためである。



ラ・ナトゥーラ広場での写真集


赤い建物がグエルの家

 
広場は楕円形をしており、縦86m横は43mである。
古代ギリシャの劇場をモデルとして設計された。
 

広場から海側を望む。

 
 広場の奥に高架橋の続く回廊がある。

 
広場の下部構造。 蛇行ベンチの下が柱のホールになっているのが見て取れる。


ブガデラ(洗濯女)の回廊の入り口である。


今回はこれでおしまい。次回 XVのグエル公園の最終回につづく。

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