神池は南北朝から室町期の頃に造られ、大きな島が三つある三島一連のかたちで、蓬莱山水の様式といわれています。
池全体の大きさは南北約50m東西約30m面積約1550m² (四七〇坪)。
平成22年には、寛保三年(1743)及び平成七年の阪神大震災の折の以来の大改修が行われました。地元の人々にとっては、幼い時から亀や鯉と遊んだり、エビをすくったりと何かにつけ思い出深いお池も装い新たになり、再び憩いの場となっています。
その神池の様子
石橋と青銅製の欄干をもつ太鼓橋が並んでいる。反橋と言うそうだが、こちらは通行禁止である。
石橋が三つの島を渡すように架けられている。
山水を模して、池中には岩山が置かれている。左は宇賀魂神社の社。右側が茶店になっていて、神池を観賞しながらお茶を飲むことができる。池には錦鯉が沢山泳いでいる。
大島は石垣で組まれていて、その頂には伊勢神宮遙拝所と鳥居がある。
池中の石燈篭 奥は祈祷殿である。
大島の縁に立つ二つの石碑で、 神池石垣寄進碑 である。
元禄9年(1696年)11月に神池の石垣を寄進されたのを記念に彫られた石碑。
記念燈 何の記念燈かは不明だが、明治三十七八年没増船 とある。
瑞寶橋
橋には結界がかけられていて、しめ縄が張られている。
欄干の橋名 面白い書体です。
島と拝殿正面を結ぶ線に「瑞寶橋」があります。明治四十年、青銅製神馬奉納者辰馬悦叟氏がこれも奉納されましたが、どこか意に沿わない所があったようで、二代目辰馬悦蔵氏が遺志をついで改修、大正十一年石橋青銅欄干の反橋が完成しました。
100年近く前の今や歴史的建造物ですね。登録有形文化財になっている。
大島の頂にある伊勢神宮遙拝所
その鳥居 額束のないことに注意。遥か彼方の伊勢神宮を遙拝するための鳥居。
遙拝所から神池を望む
大島にある航海安全の石碑 十二支の方向を刻んである。
社務所横の神社会館
祓所
この場所でお祓いの神事を行う。遠方におわす神々をここから遙拝する。
1回目で手水舎を紹介したが、その手水場です。ここではちゃんと竹筒から常時水が流れていました。久しぶりに、手を清めさせて頂きました。
南門傍にある芭蕉の句碑
扇にて 酒くむかげや ちる桜
元禄元年 芭蕉 四十五歳(笈の小文より)
「桜花爛漫の花の木陰で浪漫的な情緒に浸っていると、
いつのまにか能楽の作中人物と化した気分になり、
ふと、扇で酒を汲む所作を真似てみる。
そんな自分の上に桜がはらはらと散りかかる。」
南門 えびす宮の社額が掛かっている。
こちらの門前にも常夜燈(永代燈)が並んでいる。
大練塀前の常夜燈 二基づつペアになっている。寄進された時代の相違。
また常夜燈型の道標もある。
東南の角には寛政十一年(一七九九)の年号の入った常夜燈型の珍しい道標があります。西国街道・山陽道の要衝であった証として「西宮大神宮 左 京都大坂 道」「右 兵庫はり満 道」とあります(西宮市文化財)。
西宮神社の参拝が終わったので、この南門をでてお隣にある成田山円満寺 に向かった。今回はこれでおしまい。次回は円満寺の紹介である。
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