このボックスの中に便箋や、妹が写してくれた母の作った人形や押絵の小写真のファイルなどがあり、その下に和綴じの小冊子があった。
母の創作 I
母の創作 II
母の創作 III
母の創作 IV
見たことの無い冊子だったので取り出してみた。
中を見て殆ど泣きそうになった。母が若い頃趣味で描いていたスタイル画が何枚か和綴じの冊子に鉛筆で描かれている。母の50代のころを不意に思い出してしまったのだ。
母は今新開地の施設で過ごしているが、あれだけ器用であった手先はしびれてスプーンを持って食べる事さえ困難になっている。歩けないので車椅子での移動でしか手段がない。今はなんとか1人で食堂まで行っているがそのうちそれも出来なくなるだろう。もうすぐ95才なので致し方ないのだが、毎回の如く「ますますシビレがひどくなってきている。」と言う。聴くのはしんどいが息子の務めだろう。妹と違って日々の会話を母と楽しく交わすのは男の私には難しい。おざなりの事しか話せない。何も出来ぬ息子も辛いのです。
食事はごく少量なのだが残さず食べていると聞いてそれだけは安心している。
息子や孫、ひ孫達に、「おばあちゃん」、もしくは「ひいおばあちゃん」は、若い頃こんな絵をかいていたんだよと教えてあげたい気がした。
全く消え去ってしまうのは悲しい気がしたのでその挿絵の写真をこの記事に残したい。
こんな髪型をしていた時分の母がいました。子供のころの思い出です。
この押絵がありましたね。
これでおしまい。
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